国際連合食糧農業機関や世界食糧計画などの複数の国際組織及び機関が24日に発表した最新の「食料危機に関するグローバル報告書」によると、2023年には世界の59の国及び地域の約2億8160万人が急性食料不安に陥った。地政学的な衝突、異常気象、経済危機などが状況を持続的に悪化させる。
報告書によると、23年の急性食料不安の人数は前年比で約2400万人増え、5年連続の増加となった。32カ国の3600万人以上の5歳以下の子供が深刻な栄養不良となった。報告書は、30年に飢餓ゼロを実現するという持続可能な開発目標は大きな試練を迎えているとした。
報告書によると、23年は地政学的な衝突の危険地域の食料危機が驚くほどエスカレートした(特にガザ地区やスーダンなど)。また経済的ショックにより21カ国の7500人以上が、異常気象により18カ国の7200万人が急性食料不安に陥った。報告書によると、エルニーニョ現象と気候変動により23年は記録開始後で最も暑い一年になった。ところがエルニーニョ現象は今年の年初にピークに達し、食料危機への全面的な影響は今年の通年に顕在化する可能性があるという。
報告書は、「今年の世界食料安全の見通しは暗く、実質的な改善は見られないだろう。戦争、異常気象、低所得国の購買力の疲弊、人道主義資金の減少は、食料不安の数に持続的に影響を及ぼす」と警告した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年4月25日