中国国内における人口流動は過去数十年に渡り、農村から都市への方向だった。ところが現在、都市の若い住民の間で、農村への移住の関心が高まっている。農村移住は短期的に都市から逃げるのではなく、一部の若者は農村にも長期的なポテンシャルがあると見ている。ジョージア・郭さん（音訳）と王璐璐さん（音訳）は深センでは同僚だったが、今や彼女たちは雲南省の巍山古城に移住した。ここには数百年の歴史を持つ民家があり、かつてはシルクロードの貿易ハブでもあった。オーストラリア放送協会が伝えた。

2人はペー族の甲馬木刻版画芸術に魅せられた。王さんは、「当初は前の仕事で疲れすぎたから、1年休んで旅行しようと思っていた。2020年頃に初めて雲南省で甲馬版画を目にし、たちまち魅了された」と述べた。

2人は甲馬芸術からインスピレーションを得て、手提げ袋、灯籠、スカーフなど自分の作品をデザインした。王さんは、「私たちはここで初めての部外者だったが、今や全国各地から来た人をよく見かけるようになった。20代の人が多く、カフェ、バー、ユースホステルなどを経営し、観光客も増えている」と話した。

豪ロイヤルメルボルン工科大学の于海青教授は、「中国の通信インフラが重要な推進力を発揮している。小さな村でも北京と同じようにネットを利用できる。若者は農村でもデジタルメディアを使い、自分の生活をシェアすることで収入を得られる。かつて中国の農村の多くの人口が都市に移り、多くの農村で空洞化が発生した。今や若者は新しい技能、アイデア、知識をもたらす」と述べた。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2024年10月9日