税関の最新データによると、中国の今年1−3月の食糧輸入量は前年同期比40.8%減の2270万トンだった。米の輸入が小幅増になった他、小麦、トウモロコシ、大豆、コーリャン、大麦などの輸入が全面的に減少した。
食糧の輸入減は国内の市場の期待感を改善し、貿易・加工会社の市場への信頼を強め、国内の食糧価格の安定的な上昇を促し、農家の食糧栽培の積極性を高める。中国の食糧自給力をさらに高め、食糧安全の主導権をしっかり握る。
食糧は生活必需品であり、重要な戦略的資源でもある。食糧貿易の管理・規制は世界各国の共通する手法だ。高度に開放されている場合、国内外の食糧は価格差が激しい。これを管理・規制しなければ国外の大量の低価格食糧が無秩序に国内市場に入る。国内の食糧需給バランスを乱し、食糧産業の安全を著しく脅かす。食糧輸入大国である中国は世界貿易機関(WTO)の枠組み内で、輸入割当や関税などの政策ツールにより食料輸入を管理・規制している。これは国内市場の安定を保証し、国の食糧安全を保障する。この管理・規制モデルは国際的な慣例だ。
関税戦争が勃発し、国際貿易の不確実性が増している。中国は米国に正確に報復すると同時に、発展途上国からの輸入品へのゼロ関税を持続的に拡大している。アジア、アフリカ、ラテンアメリカ、欧州の一部の発展途上国からの輸入品への関税はゼロ。これは国の核心的利益を守る中国の決意を示し、また高水準の対外開放の戦略的な不動心を保った。発展途上国との協力の掘り下げを通じ、より均衡で包摂的でウィンウィンの国際貿易体制の構築を促し、混乱する世界経済に確実性を注ぐ。このやり方は中国の食糧輸入先のさらなる多元化を促し、世界の食糧産業チェーン及びサプライチェーンの強靭性を高め、さらに発展途上国に貴重な市場のチャンスを提供する。責任ある大国の役割を十分に示す。
食糧の輸入減が発信したシグナルは調整の効果を反映し、複雑で厳しい外部環境に対応する能動的な行動を示した。現在の世界食糧貿易構造には深い調整が生じている。中国は食糧自給力を持続的に高めることを踏まえた上で、開放における協力と協力におけるウィンウィンを貫き、国内と国際の2つの市場における2つの資源の相乗効果を高める。より広い範囲、より多くの分野、より深いレベルの農業対外協力の新たな局面を切り開き、より安全で安定的で効率的なグローバル食糧サプライチェーンの形成を促す。より高水準な国家食料安全保障体制の構築に向け力強いサポートを提供する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年4月24日
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