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第5章 経済建設と企業
5-4 問 06年初め、中国は創造革新型国家の建設を今後の奮闘目標にすることを提起した。それを築くには一体、どれほどかかるのか。創造革新型国家を建設する基礎は備えているのか。その発展の総体的目標とは何か。

答 1978年以来、中国経済は急成長を続けており、科学技術体制の改革も重要な成果を上げているが、多くの分野で依然として核心的な競争力に欠けている。例えば国産乗用車は自動車製造の10%しか占めておらず、97%の化学薬品は依然として模倣したものであり、医療機器や設備も大量に輸入する必要がある。科学技術の創造革新能力と創造革新型国家の建設の必要性との間にはまだかなり大きな差がある。

科学技術機関が情報やバイオテクノロジー、新素材、エネルギー、資源環境、近代的製造業の6大分野に関して行った調査によると、現在、科学技術の総体的な研究開発水準は先進国に比べておよそ5年遅れており、大半の大規模工事では、先進国より10年以上も遅れているという。こうした格差は重点技術の自主開発率が低い、外国への技術依存度が高い、発明特許の件数が少ない、科学技術創造革新能力がかなり弱いといった面に表れている。49の主要国の中で、中国の科学技術創造革新能力は第28位で、中等水準にある。

世界の経験が示すように、1人平均GDPが1000~3000ドルの発展段階では、経済と社会の構造変化は最も大きく、従来の生産要素が経済成長に果たす貢献は逓減の傾向を呈し、技術の創造革新がますます重要になってくるといわれる。現在の中国はこの段階にあるが、科学技術の創造革新総合指標ではすでに1人平均GDPが3000~5000ドルの国の水準に相当する。また、半世紀の積蓄とくにここ20年来の経済と社会、科学技術の急速な発展によって、中国にはすでに比較的完備した学問の枠組みが確立されて、一部の最先端科学、交差科学の分野では世界的に大きな影響力をもつ成果を上げており、自主創造革新能力をある程度備えるまでになった。

中国は古代、科学技術文明で輝かしい成果を上げた。羅針盤や製紙技術、印刷技術、火薬をはじめとする数多くの発明は世界史と科学技術の発展に重要な貢献を果たした。創造革新型国家を建設するために、20年までの科学技術発展総合目標を打ち出した。即ちGDPに占める社会全体の研究開発への資金投入率を2.5%以上に高め、科学技術進歩の貢献率を60%以上に高めるとともに、外国への技術依存度を30%以下に引き下げ、中国人の特許発明の年間授与量と国際科学論文の引用数を世界の5位以内に引き上げることで、創造革新型国家に仲間入りし、今世紀半ばには世界の科学技術強国にするための良好な基礎を築くというものだ。

もちろん、中国が自主的創造革新を強調するのは、門戸を閉じてやるというものではなく、また技術導入を排斥することでもなく、技術の導入を土台にして吸収し、消化することでさらに創造革新を行うというものである。中国にとって経済発展を促進し、社会の調和を実現して、創造革新型国家を真に築き上げることは、この世代の人びとが負わなければならない歴史的責任であり、子孫や後代に対する厳粛なる確約でもある。

 

「チャイナネット」2008年3月

 

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