答 計画出産政策を調整するという憶測はいかなる根拠もない。中国は世界で人口の最も多い発展途上国であり、人口問題は一貫して中国の全面的かつ調和の取れた、持続可能な発展に影響を及ぼす重要問題の1つである。ある意味で、まさに計画出産を実施したからこそ、30年余りの間に、出生人口を西欧の総人口に相当する約4億人を減らすことができた。この4億人を加えれば、全体的にいくらかゆとりのある生活水準に達するという目標は実現できなかった。従って、人口計画出産で講じた政策と、それによって収めた極めて大きな成果は、どう評価しても過言ではないだろう。 中国は今世紀中葉までに、人口問題で厳しい試練に直面することになる。総人口と労働年齢人口、そして高齢者人口のピークを相次いで迎えるが、この3つのピークは互いに折り重なるもので、今世紀初頭にいくらかゆとりのある社会を建設する過程で、社会の公共管理やサービスシステムに対する要望はずっと大きくなるだろう。こうした時に計画出産政策を調整すれば、人口は再び増えることになり、今後の発展にとってより大きな圧力となる。そうなれば、人口と資源、環境の関係はますます緊迫化し、持続可能な発展能力は大きく制限されてしまう。同時に、経済社会の発展にも長期にわたって後戻りのできない、しかも計り知れない影響が及ぼされるだろう。 世界の人口問題は複雑な問題であり、各国にはそれぞれの国情に基づいて解決しなければならない理由がある。中国の今の計画出産政策は30年余りの間に何度かの調整を経て確定したものであり、現在の国情に合った、多くの人が認める政策である。そのため、今世紀20年までに、今の計画出産政策を安定させる必要があり、いささかも揺るがすことはできない。 国家人口発展戦略目標はすでに確定している。つまり、10年までに総人口を13億6000万に抑えて、資質を向上させる。20年までに14億5000万に抑え、資質を大幅に向上させる。中葉には人口のピーク値を15億前後に抑制し、1人平均収入を中等先進国の水準にする。同時に、資質の向上や人口構成の改善にも力を入れ、人口を合理的に配置し、秩序をもって流動させるとともに、人的資源を優先的に開発することで、人口大国から人口強国への脱皮を促進するというものだ。 「チャイナネット」2008年3月 |