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ホームページ    第8章 教育、科学技術、医療衛生、環境保全
海外に孔子学院を設立して、対外的な中国語教育を推進するとともに、多くの外国人が中国の大学に留学するよう奨励することで、中国はこの地域で最も魅力のある留学目的国になることを望んでいる。科学技術事業のさらなる発展を促進するため、月面探査計画を実施し、「北斗」衛星ナビゲーションシステムを構築するほか、科学研究の違法行為を摘発していく。都市・農村部住民を対象にした基本衛生保健制度を確立し、中国医薬の世界への進出を推し進め、また慎重かつ責任をもって人体の臓器移植を行っているところである。倫理道徳観と現行法律から見て、中国にはまだ安楽死を認める条件は整っていない。今世紀中葉までに、計画出産政策について重要な調整を行うことはなく、出生人口の性別比率の偏りの解決に努め、人口大国から人口強国への転換を促進していく。同時に、効果的な措置を講じて、経済発展による環境への影響を軽減し、有害ゴミの削減を進めているところである。
8-1 問 中国の平和的な発展が世界に「中国語ブーム」を巻き起こしているが、この数年来、中国が世界各地に孔子学院を数多く開設していることを知る人はあまり多くはない。海外に孔子学院を設立する目的は何か。また、どのように対外的な中国語教育を進めていくつもりか。
答 中国と世界各国との交流が拡大し深まるにつれ、中国語の文化的、実用的な価値も高まっており、多くの国や国民が中国語の学習を重視するようになってきた。現在、世界100数カ国の大学に中国語課程が設置されており、2500万~3000万人の外国人が中国語を学んでいるといわれる。中国語ブームがますます熱を帯びるようになった主因は、中国文化にある特殊な魅力、中国の国際的な影響力の向上、中国との経済的交流がもたらす巨大なビジネスチャンスにあると言える
8-2 問 中国経済が急速に発展し、国際的な影響力が向上するにつれ、ますます多くの外国人が中国の大学への留学を希望しており、このため中国もこの地域で最も魅力的な留学目的国になることを打ち出した。これはどんな考えに基づくものか。外国人留学生を受け入れる目的、その他の国と違うのはどんな点か。
答 中国ができるだけ早くこの地域で最も魅力的な留学目的国になろうとしたのは、主に次の考えに基づいている。まず、政治が安定し、経済が急速に発展して、就業の将来性が高いことが、多くの外国の青年を引きつける重要な原因だ。次に、50数年間に、系統的かつ中国の特色ある留学生教育管理方式が徐々に確立され、多くの国とくに幅広い発展途上国のために科学技術や教育、外交、管理面で人材を数多く養成したことで、中国の高等教育の質も次第に外国の大学や外国人留学生に認められるようになった···
8-3 問 ここ数年来、月面探査プロジェクトが大きな注目を集めているが、どう実施していくつもりか。スケジュールでは、いつごろ月面に上陸できるのか。月面に基地を建設するのか。
答 数千年来、中華民族の間には「嫦娥奔月」という美しい神話が伝わっている。科学技術の発展と国力の増強に伴って、この神話を現実のものにしようとしているところだ。現在想定している月面探査プロジェクトは探査、上陸、滞在の3段階に分けられる···
8-4 問 ある海外のメディアは、「中国が開発中の衛星ナビゲーションシステム『北斗』は世界を精確にカバーし、精確な攻撃能力を大幅に強化できる」と指摘している。これは事実か。このシステムを構築すれば、主にどんな分野に用いるつもりか。
8-5 問 韓国で起きた「黄禹錫疑惑」は中国にも影響を及ぼしたようだ。06年以来、中国の学術界でも研究のねつ造が一部で明らかになっているが、こうした不正行為に対して、政府はどんな姿勢で対応するのか。また、どんな処分をするのか。
答 科学研究活動の不正行為に対しては、多くの国が専門機関を設置して、専門的な処分を行っている。ここ数年来、科学技術事業が発展して大きな成果を収めるに伴い、同時に科学技術界にある程度、目前の功利を求めたり、うわついた風潮があったり、成果の数を重視して質を軽視したりする傾向があるのは確かだ。極めて少ないが、ねつ造や盗作など、科学の道徳に著しく背く行為も見られる···
8-6 問 人口が多く、1人当たりの経済水準と財政収入の低いのが中国の基本的国情だ。そのため、健康保障制度は最も基本となる衛生・保健から着手する必要がある。すべての人に基本的な医療衛生サービスを享受させるよう保障する、このことを政府はどう考えているのか。どのような基本制度を確立するつもりか。
答 中国は13億の人口を抱え、1人当たりの経済水準と財政収入も比較的低い。そのため、医療体制の改革を進めるに当たっては、国外の有益な経験を参考にすると同時に、中国の国情に合っていなければならない。すべての人が基本的な衛生保健サービスを受け、医療衛生サービスの格差を縮小し、住民がいつでも診察を受けられるようにするとともに、安全に薬を服用できて、合理的に医薬費を負担する医療システム、中国の特色のある発展の道を努力して模索していきたい···
8-7 問 現在、自然に回帰するとか、天然の薬品を服用するとかいったブームが世界的に起きており、中国医薬が世界に進出する絶好のチャンスが訪れた。中国医薬の国際市場への進出に影響を及ぼす要素とはどんなものか。中国医薬の世界進出を後押しするに当たって、政府にはどんな考えがあるのか。
答 中国は中国医薬の古里であり、数千年を経ても衰退しないのは、その独特な強み、処方、系統的な理論と豊かな経験があるからだ。現在、西洋医薬ではまだ解明されていない難病が多く、有効な治療法もないが、中国医薬は多くの難病に対して、その病状を識別して適した治療を施すことでむしろ優位性を発揮している。こうしたことから、自然に回帰し、天然の薬品を服用するといったブームが世界範囲で起きているのだろう···
8-8 問 近年、外国の一部メディアは「中国で臓器の売買による移植が行われており、死刑囚の遺体や臓器が使われていることもある」と報道しているが、そういった事実はあるのか。中国は臓器移植にどんな姿勢を取っているのか。
答 外国の一部メディアの「重大な臓器の売買による移植が行われている」とし、臓器の多くは死刑囚のものだと暗に示す報道には我々も注視している。これは、臓器移植という医療行為の名を借りてでっち上げた虚偽のニュースで、中国の司法制度を悪意で攻撃するものだ。中国は臓器提供と臓器移植に関しては、一連の系統的かつ厳密な規定と有効な管理監督制度を有しており、ここ数年来、関連機関は絶えず臓器移植の臨床管理を強化してきた。そのため、外国の一部メディアに見られるこうした非常に無責任な虚偽の報道には遺憾の意を表わしたい···
8-9 問 中華民族は理想的な死に対して、「寿終正寝」(天寿を全うし苦しみもなく死ぬ」という美しい理想を持っている。一方、安楽死はこの伝統的文化と矛盾するものだ。中国人は安楽死をどう見ているのか。中国の国情からして、中国式安楽死といったものを確立するつもりはあるのか。
答 中国で安楽死に関する研究が始まったのは、80年代中期に起きた医療事故がきっかけだ。新しい社会問題として、社会全体の関心はますます高まっており、研究も少しずつだが深まりつつある···
8-10 問 一時期、中国は計画出産政策を調整するのではないか、という憶測が世界各地に飛び交ったが、こうした考えはあるのか。中国が直面している人口状況はどうなのか。人口発展戦略では総合的にどのように考え、またその目標とは何か。
答 計画出産政策を調整するという憶測はいかなる根拠もない。中国は世界で人口の最も多い発展途上国であり、人口問題は一貫して中国の全面的かつ調和の取れた、持続可能な発展に影響を及ぼす重要問題の1つである。ある意味で、まさに計画出産を実施したからこそ、30年余りの間に、出生人口を西欧の総人口に相当する約4億人を減らすことができた。この4億人を加えれば、全体的にいくらかゆとりのある生活水準に達するという目標は実現できなかった。従って、人口計画出産で講じた政策と、それによって収めた極めて大きな成果は、どう評価しても過言ではないだろう···
8-11 問 統計で明らかになったように、新生児の性別比の偏りが重大な社会問題となっているが、こうした傾向は長期にわたり実施してきた計画出産政策と関係があるのか。こうした状況になった原因は何か。政府は今後どのように応対していくのか。
答 新生児の性別比の偏りの問題は、計画出産政策とある程度関係がある。しかし、それは性別比の偏りを一定の程度刺激しただけであり、計画出産政策によるものだとは必ずしもいえない。必然的なつながりはないのである···
8-12 問 近年、一部の西側メディアは、中国の世界環境に対する影響を誇張し、「中国経済の発展は他国の環境、世界の環境に深刻な脅威となっている」と報道している。こうした報道をどう見ているのか。どんな措置を講じて環境への影響を軽減するのか。
答 環境への脅威は国境のない現象である。早くも産業革命初期に、西側諸国はすでに環境コストとその影響を世界の多くの国と地域へと伝えていった。中国経済の発展がもたらす環境への影響は、国際的な産業化、分業の移転の産物である。中国の貿易構成は物が主体であり、製品を輸出しても汚染物が残されるため、資源の消費と汚染の主要な場所でもあり、また環境汚染の主要な被害者でもある···
8-13 問 先進国が発展途上国へゴミを持ち運ぶのは、すでに珍しいことではなくなった。中国はすでに世界最大のゴミ処分場と化した、との報道があるが、事実はどうか。どんな措置を取って有害ゴミの搬入を防ぐのか。
答 外国のゴミは決して見慣れないものではなくなった。80年代に路上で声を上げて売られていた古着から、この数年は、一部沿海部の農村が力を入れている輸入中古パソコンの解体業に至るまで、中国は海外から再生可能な廃棄物を手にする一方で、先進国から持ち運ばれる危険廃棄物や生活ゴミがもたらす大きな問題にも直面している…
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