これほど多くのすばらしい内容を持つ七夕が「中国のバレンタインデー」になれないのはなぜだろう。多くの学者や市民が緊急提言を行っている。
北京のある文化会社の総監督、索さんは「中国の伝統文化は一途な愛を決して排除していない。どうしてわたしたちは、身近にある七夕という適切な機会を棄てて顧みず、西洋のバレンタインデーに熱中しなければならないのでしょう?」と率直に語る。
対外経済貿易大学商業学院に学ぶ王洲洋さんは「七夕は中国でいちばんロマンチックな伝統節句」だが、どう過ごせばいいのかわからないと言う。「まさか学校でニワトリを殺して沐浴したり、祈祷や参拝するわけではないでしょう?でも、バラやチョコレートを送ったら、西洋のバレンタインデーをパクっているみたいだし」と、王さんはあきらめ気味だ。
王さんが言うバラやチョコレートは、まさに西洋のバレンタインデーの象徴だ。だが七夕の象徴となると、大多数の人はそれが何なのかはっきりしない。この障害が、七夕の大衆化を難しくしている。
中央民族大学民族学部の王暁莉副教授は「若者は西洋のバレンタインデーについて、その文化的背景は知らないが、バラを捧げたりチョコレートを送るといった形式はわかっている。それに比べて、七夕の習俗はよく知らないという人がどんどん増えている」と指摘する。
「人民網日本語版」2007年8月20日