9月18日午後、元JICA草の根技術協力事業の専門家、曻地三郎博士が、日本国際交流基金北京事務所で、『95歳からの青春・100歳からが本番―101歳児・曻地三郎博士の教育人生』をテーマとした講演会を行った。在中国日本国大使館の宮本雄二大使、JICA関係者及び各分野からの観衆約100人がこの講演会に出席した。
中国語であいさつをする曻地博士
曻地三郎博士の講演を聞いている目の不自由な人たち。講演会が終わってから、彼らは曻地三郎博士にインタビューした。
曻地三郎氏、1906年8月16日、北海道釧路生まれ。世界最長老・現役の教育学博士。自らは生後半年目に牛乳で中毒を起こし、以後15歳まで虚弱児で育ち、息子は2人とも脳性小児麻痺に冒され、普通の学校に行けなかったり、人一倍、困難に遭遇しながら、常に艱難を乗り越えて前進してきた。1954年、息子たちのため、私費による日本初の障害児教育施設「しいのみ学園」を創設して以来、障害児の教育や幼児教育に生涯をかけてきた。1956年にペスタロッチ賞を受賞し、2002年にはニューエルダーシチズン大賞を受賞した。
曻地式「棒体操」を会場の人々に伝授している曻地博士
真面目に練習している観衆たち
氏は、2002年から中国の知的障害児教育発展のための支援をはじめ、2004年6月からはJICA草の根技術協力事業「知的障害児のための教育施設(特殊学級)の設立支援」プロジェクトを通じて、長春市解放大路小学校に特殊学級「しいのみクラス」を開校し、生徒の家族や社会の人々からの評判が高い。このような特殊学級が中国で普及していくことを曻地三郎氏は期待している。