四川大地震の被災地は1日、河川の増水期に全面的に突入した。水利部の矯勇・副部長は2日の記者会見で、「震災地区では今年の増水期、降雨量が例年平均の2~5割増となると予想されている。大洪水発生の可能性を常に抱えることとなり、増水期の安全性確保は厳しい状況に直面している」と述べた。新華社が伝えた。
矯副部長によると、震災地区の増水・洪水防止作業は例年に比べて厳しい状況に直面している。まず、地震で被害を受けたダム・水力発電所・堤防の洪水防止能力が全面的に低下していること。これらの施設の中には、緊急修理などの有効な処理をまだ受けていないものもある。緊急修理を受けた施設も本来の洪水防止能力を回復するには至っていない。次に、地震によってできたせき止め湖のうち、危険性除去がまだ完了していないせき止め湖があること。これらのせき止め湖は依然として下流住民の生命の安全を脅かしており、増水期における問題はとりわけ際立っている。さらに、危険性がすでに取り除かれたとされるせき止め湖も増水期を無事に過ごすことができるかはわからないこと。大雨や余震による山崩れで新たなせき止め湖ができる可能性もある。
矯副部長によると、水利部と四川省は現在、全国の水利システムから1280人と全省から2000人の専門家・技術者を動員し、37組の作業グループを組織し、四川省で地震被害を受けたダム・水力発電所・堤防の危険性除去を行っている。陝西省も210人の専門家・技術者を動員し、22組の作業グループを組織して、危険性除去にあたっている。
「人民網日本語版」2008年7月3日
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