外資企業で働く張さんは産後休暇が終わったら、仕事に復帰する予定だ。1歳にならない娘の世話を誰がするか。ベビーシッター兼お手伝いさんを雇うという手もあるが、雑誌社で記者をしている夫からすれば、「給与も高いし、安心して任せられない」。妻に育児休暇を引き続き取ってもらいたいが、妻の収入は夫の2~3倍。2人は話し合いを重ねた末、夫が仕事を辞め、家庭に専念する「専業主夫」となった。解放日報が伝えた。
一般的な見方からすれば、専業主婦として子育てに携わるのは、たいていママの方だろう。上海社会科学院青少年研究所が行った、0~18歳までの子供を持つ724世帯を対象にした調査結果によると、上海では「専業主夫」の数が決して少なくないことが分かった。取材を受けた専業主夫の家庭において、夫が失業したという理由を除き、21.4%のパパが、子育て、子供の教育のため、自主的に仕事を辞めている。
この「専業主夫」の出現は、「男は外で稼ぎ、女は家を守る」といった家庭内の性別役割分業の、伝統的な観念が変化していることを意味している。上海市婦女連合会が公開した研究によると、家庭内における父親の役割が今変化している。これまで、父親は一家を養うという責任を果たせばよかったが、今、多くの父親が、子供の世話といった責任を分担しなければならなくなっている。
調査によると、上海市のパパは、妊娠中の妻の代わりに自主的に家事をこなすだけでなく、子供が生まれてからも、日常の世話、教育、付き添いなどへの参与率も比較的高い。このほか、子供が小学校に上がってから、日常の世話を引き受ける父親の率は、取材を行った家庭の39%におよんだ。父親の中で「子供の送り迎えをよくする」と答えた人は54%、「病気の時には病院まで連れて行く」と答えた人は71%を占めた。父親の7割前後は、子供が学校に通い始めてから、子供の行いを諭したり、道徳的な教育をしたり、子供の宿題を見たり、子供が困難にぶつかったときには励まし慰める、といった教育を行っていると答えている。子供の見本となる行為をよく示しているといった父親は7割近くに及んでいる。5割近くの父親は、よく子供に数の数え方や、漢字の読み方、ゲームなどを教えているという。
「人民網日本語版」 2008年09月09日 |