ホーム>>社会>>社会ニュース
指導幹部がネット利用――中国政界の新気運
発信時間: 2008-10-10 | チャイナネット

 

①ネット利用の原動力

幹部はなぜネット利用に熱心になったのか?

「1つには、紀律検査に関わる陳情・通報へのアンテナをネット内まで伸ばし、通報のルートを広げ、その数と質を高めるため。2つには、通常の生活では耳に入ってこない民衆の真実の声をネット上で聴き取り、民情と民意を把握し、業務の不足を改善し、反腐敗・清廉提唱事業を推し進めるため」と、湖南株洲市紀律検査委員会の楊平書記はネットを利用し始めた動機を説明する。

「ネットを利用し、ネットを知り、ネットを使いこなす指導幹部は、より優れた情報を手に入れ、より広い視野を持ち、より良く社会の情況と民意を理解することができる。ネットの利用によって、人々に呼びかける力も高められる。ネット利用者との交流に積極的で、これを得意とする指導幹部は、より大きな影響力と呼びかけの力を手にすることが可能だ」と、「人民網」の官建文副総裁は言う。

河南省共産党委員会の徐光春書記はこれまでに2回、オンライン交流を行った。その言動はネット利用者により自発的に伝えられることが多く、「人民網」の省・区・市指導者コーナーでは、ネット利用者から最も多くのメッセージが寄せられている。

ネット利用者はシンクタンクだ。広東省の汪洋書記と黄華華省長はネット利用者に宛てた公開メッセージで「記録的な雪害の際にネット利用者から寄せられた多くの意見や提案は、わたしたちの政策決定を支持する重要な基盤となった」と述べた。湖南省は、1000万人以上のネット利用者による新たな思想解放と大討論を始めている。

ネットは世論の場だ。匿名で発言できるネットは、本心の吐露を容易にする。インターネットは伝統社会下のコミュニケーションの壁を打ち破り、官民が直接対話し、対等にコミュニケーションできる場を提供した。08年版「中国社会白書」は、中国のインターネットは世論の場として十分に発達し、ネット利用者はさらに積極的に「発言」するようになっていると指摘した。中国には現在約130万の掲示板があり、これは世界一位だ。

ネットは情報のルートだ。一部の指導幹部はインターネットを情報公開のツールとしている。広東省衛生庁の廖新波副庁長はブログを開設し、ほぼ毎日更新している。廖副庁長は「わたしはただブログを通じて、別の側面から人々の心の声を把握すると同時に、政府が何をし、何をしようとしているのかを人々に知ってもらいたいと思っただけだ」と語る。

受動から能動へ、自発から自覚へ、幹部のネット利用には十分な原動力がある。中国マスメディア大学の王四新準教授は「ネットを利用する幹部の増加は、指導幹部が本当の話に耳を傾け、実情を調べることにより積極的になっており、政権運営がより人民思いで、自信に溢れ、開放的な姿勢になっていることの現れだ」と分析する。

中央党校の沈宝祥教授は、インターネットは民主政治の発展に新たな方式とルートを提供すると考えている。

「人民網日本語版」 2008年10月10日

     1   2  


  関連記事
  同コラムの最新記事

· 「乳製品の品質安全監督管理条例」を公布

· ここ30年間、中国女性のスカートのファッション

· ハルビンの20階建て双子ビルで火災が発生

· 故宮の皇極殿で台湾省の南音劇『洛神賦』の公演

· カラオケの著作権侵害に訴訟で対抗 北京市