中国の著名な社会学者である陸学芸氏は北京で16日、「中国の中間階層はここ数年急速に増えている。07年に全国の労働者全体の約23%を占め、2020年には38%に達する見込みだ。将来的に中国社会を支える重要な柱となるだろう」と指摘した。「中国新聞網」が伝えた。
中国社会科学院は16日、「改革開放30年」をテーマにした国際学術シンポジウムを開催、栄誉学部の委員を務める陸学芸氏が30年にわたる中国の社会構造の変化について講演した。陸氏によると、中国はここ30年間で人口大国から人的資源大国へ、農業社会から工業社会へと転換し、社会階層構造が急激に変化した。労働者層は大幅に数が増え、私営企業主という新たな階層が誕生するとともに、社会の中間階層は少しずつ増加している。
改革開放以降、経済・文化の発展に伴い、専門技術者や自作農、個人経営者、中小企業の経営者を中心とした中間階層が誕生し、その数は少しずつ増えている。1999年に全国の労働者全体の約15%を占めていた中間階層はここ数年で年間平均約100ポイントの増加を続け、2007年には全体の23%を占め、2020年には38%に達する見込みだ。
陸氏は「ひとまず形成されたこの階層構造は工業国家にあるべきラグビーボール型には至っていない。減るべきところが減っておらず、農民という基数がいまだ大きすぎる。労働力の4割以上を占める農業労働者の割合を大幅に縮小する必要がある」と指摘する。
「人民網日本語版」2008年12月17日 |