12月といえば、クリスマス商戦が中国でも繰り広げられる。スーパーやショップングセンター、ホテルではサンタクロースに、クリスマスツリーなどのデコレーションでクリスマス一色に染まる。中国ではどちらかというと売り手の方がクリスマスに盛り上がる。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
中国の若者たちはほとんど売り手の趣くままクリスマスを過ごす感がある。せっかくのクリスマスだからと友人たちと集まり、ご馳走を味わい、お互いの交友を深める・・・・・・中国の若者からすると、クリスマスはちょっとしたお祭り気分を味わうものでしかないようだ。「ちょうど時間が空いてたから会社の同僚とクリスマスを理由に食事をするの。食事の後、オープンしたばかりのショップングセンターをぶらぶらする予定だよ」と会社員の王さん。
各大学の学生団体はクリスマスイブにダンスパーティなどの大型イベントを企画したようだ。「イブにクラス委員長がみんなにりんごを配ってくれた。来年の平穏無事を祈って夜枕元において寝るわ」と話すのは華中科技大学の学生。
文化の土壌がないため、クリスマスは中国の伝統行事のように人々の心に深く浸透してはいないが、一部の人々の間では、クリスマスに家族や友人、恋人にプレゼントを贈り、友情や愛情をあらわすなど、静かな変化がおきている。北京でメディア関係の仕事につく劉さんは友人からクリスマスを祝福するショートメールを受け取った。「寒い冬に友だちからメッセージがあるだけで心が温まる」と話す。
山東大学文史哲研究院民俗学研究所の李浩氏は、「クリスマスをグローバル化に伴う文化融合の新しい現象とみれば納得がいく。中国の春節(旧正月)、京劇が海外で歓迎されるように、クリスマスやハロウィンなど西側文化も徐々に身近になってきているということだ」と説明する。
「人民網日本語版」2008年12月25日 |