中国気象局の鄭国光局長はこのほど、「新中国成立60周年慶祝閲兵式などの行事は要求される気象条件が高く、良好な天候の確保は北京五輪よりも困難だ。気象当局は人工天候制御の準備をしっかりと行うが、その影響力にはさすがに限りがある。科学的な姿勢で対応すべきだ」と表明した。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
鄭局長は「閲兵など多くの重大な行事は、いずれも屋外で行われる。気象当局は、当日の具体的な地点、たとえば天安門や長安街沿いの、視程距離、風力、風向、雲量、温度といった気象条件について、精密な予報を行わなければならない。これは大きな挑戦だ。気象当局は現在、08年に成功した北京五輪の天候確保業務のノウハウや成果を基礎に、新中国成立60周年慶祝活動に必要な予報業務の準備に力を集中している。これには人工消(減)雨の準備作業も含まれる」と述べた。
さらに「人工天候制御はまだ実験段階にある。触媒を散布して雲の成長を誘導する方法で、天候を確実に制御することは、実際のところ不可能だ。人工消(減)雨は、局地的な天気には影響を及ぼすことができるが、広範囲の勢力ある気象プロセスに対しては、どうすることもできない。気象当局は五輪気象業務の成果を十分に活用し、社会各界との協力を強化して、建国記念日の天候確保に全力で取り組む」と説明した。
「人民網日本語版」2009年8月10日 |