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新型インフル 広東省の重症患者、持病と関係
発信時間: 2009-08-14 | チャイナネット

広州市在住の17歳の高校生がこのほど、新型インフルエンザウイルスに感染していることが確認された。新型インフルエンザの感染がやや落ち着いてきた矢先の12日夜、衛生部がこの重症患者について報告し、一気に注目が集まった。臨床医学の専門家と疾病予防対策の専門家は、この患者の情況は個別の例であるため、過度に心配する必要はないと話す。この患者が重症化したのは持病と関係があるものとみられ、ブルガダ症候群という珍しい遺伝性心疾患を患っていた。疾病予防部門による最新の検査で、新型インフルエンザウイルスに変異はなく、広東地区とその他の地区は99%以上同じウイルスであることがわかっている。

広州市呼吸疾病研究所の教授で広東省新型インフルエンザ臨床治療専門家チーム副リーダーの肖正倫氏によると、この患者は現在、数日間にわたる緊急処置により、血圧と心拍は正常値に回復したものの、重い脳水腫がみられ、中度の昏睡状態にあり、依然危険な状態が続いているという。

専門家チームによる数回の診察で、(1)不整脈と心室細動(ブルガダ症候群の可能性大)、(2)低酸素性虚血性脳症、(3)重度の新型インフルエンザ、(4)両肺の肺炎、だと診断された。医療機関ではこの患者を救うため最善の手を尽くして治療にあたっている。

肖教授によると、医療スタッフが患者の各器官の機能状況を定期的に検査・観察しているが、重い脳水腫がみられるため、今後の容態の変化はつかめない状況だという。海外の研究では、新型インフルエンザは持病がある場合に重症化するとされているが、この高校生の病状が悪化したのも持病と関係があるようだ。

新型インフルエンザの発病率については、これまでの状況からして重症化することはまれで、大多数は普通の風邪と同じく、発熱やのどの痛み、咳といったインフルエンザの症状だと説明。重症化する確率も普通のインフルエンザとほぼ同じで、さほど恐れる必要はないという。ただ、さらに多くの人が感染しないよう大流行の予防に努める必要はあるという。

「人民網日本語版」2009年8月14日

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