北京市は、60歳以上の高齢者と小・中・高等学校に通う学生を対象としたインフルエンザワクチンの無料接種を10日からスタートする。市衛生局公式サイトは6日、ワクチン接種指定医療機関489軒を公表した。老人ホーム入居者や身体障害者など、指定医療機関に赴くことが困難な市民については、訪問接種も実施される。
インフルエンザワクチンの接種を無料で受けられるのは、同市の住民票を持つ年齢60歳以上(1949年12月31日以前に生まれた人)の全高齢者および小学校・中学校・高等学校の全学生(中等専門学校の在校生も含む)。無料接種期間は、土曜日と日曜日を含む9月10日から10月31日の全日。
市疾病予防控制センター担当者によると、季節性インフルエンザのワクチンは、甲型H1N1インフルエンザ(新型インフルエンザ)には効果が無いものの、季節性インフルエンザへの感染やそれによる合併症を予防し、季節性インフルエンザと新型インフルエンザに同時感染するリスクを下げる。これにより、同時感染から重症に陥ったり死亡したりする可能性や、ウイルスがかけ合わさって変異するリスクが下がる。また、季節性インフルエンザワクチンの接種は、インフルエンザの症状が出た時に、それが季節性インフルエンザなのか新型インフルエンザなのかを識別するための有効な診断材料となる。
衛生部門は、今冬から来春にかけてのインフルエンザ流行を最小限に留めるため、多くの市民に対し、インフルエンザワクチンを進んで接種するよう呼びかけている。特に幼児、サービス業従事者、医療従事者など感染するリスクの高い人々については、組織単位での集団接種を行うよう勧めている。
「人民網日本語版」2009年9月7日 |