12月1日は「世界エイズデー」にあたる。これを前に、中国の陳竺衛生部長は、「現在、中国で特定の層や一部の重点地域においてエイズが流行しており、関係各方面が予防対策を強化している」と述べた。
今年10月末現在、中国では、エイズの感染者と患者が合わせて31万9800人、死亡者が4万9800人報告されているということである。 中国衛生部と国連合同エイズ計画、WHO・世界保健機関がこのほど発表した報告によると、今年、中国でエイズウィルスに新たに感染した人数は4万8000人になると見られ、これまで2回の評価結果と比べると、減少傾向にあるということである。しかし、陳衛生部長によると、現在、特定の層や一部地域でエイズが流行しているが、中国は国土が広く、人口が多く、経済発展が不均衡であるため、それら感染しやすい層から一般層へと拡大しているということである。そのため、エイズの予防対策は依然として難航が予想されると強調した。
また、エイズ予防に対する中央政府の投入は、5年前は4億元足らずであったのに対し、昨年の特別経費は10億元近くに上っている。一部のエイズ用抗ウィルス剤は国家の基本薬品に指定されており、ますます多くの省や市で、エイズ患者向けの無料治療が行われている。そのほか、中国衛生省はエイズ用の抗ウィルス剤やワクチンの研究開発に取り組むとともに、漢方薬の強みを活かして、エイズの治療レベルを高めていくということである。
「中国国際放送局 日本語部」より2009年11月26日 |