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2050年には上海に海水が浸入か?
発信時間: 2009-12-07 | チャイナネット

上海は平均標高が3-5メートルほどの中国で最も「低い」大都市のひとつだ。毎年冬から春にかけて潮水の浸入に悩まされている。上海はまた中国で平均人口密度が最も高い都市でもあり、毎日膨大なエネルギーを消費している。「広州日報」が伝えた。

11月中旬以降、今年も潮水が長江河口に頻繁に浸入し始めた。「水をよく使う時間帯になると、うちの住宅地では4階以上で水が出なくなる」。虹口区巴林路在住の王成さんは最近仕方なく水の宅配に電話して緊急対応しているという。潮水が長江河口に浸入するのは、冬入り以来今回で4回目だという。

今年11月に発表した「長江流域の気候変動に対する脆弱性と適応性」報告によると、この30年間で上海沿海の海面は115センチ上昇し、全国平均90センチを大きく上回った。国内外各方面の専門家の予測をまとめると、2030年までに上海の相対海面は2010年よりも12センチ、2050年には25センチ上昇するという。上海河口海岸科学研究センターの呉華林博士は、これは決して誇張ではないとの見方を示し、「理論上では、積極的な予防対策をとらなければ、2050年には上海に海水が浸入する可能性がある」と指摘する。

海水の逆流は海面の上昇によって引き起こるが、潮水の浸入頻度は過去数年に比べて明らかに増加し、上海の飲用水の安全を脅かしている。

地球温暖化に伴い、中国沿海の海面が将来一段と急上昇していくと、上海の海岸地域では洪水や河川の氾濫、湿地の喪失、淡水水源地への海水の浸入などが懸念される。中国科学院の徐明氏は「長江下流は水位が上昇し、気温が高まり、上海はより脆弱化する」と指摘する。

「人民網日本語版」2009年12月7日

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