「西側のいわゆるクリスマスまでまだ半月あるというのに、どの大手デパートにももうサンタクロースが姿を現している。ここ数年、西側の行事が中国に氾濫しているのを見るにつけ、心が痛まずにはいられない」。これはあるネットユーザーが国内サイトの掲示板に書き込んだ、西側のバレンタインデーとクリスマスのボイコットを呼びかけるメッセージだ。毎年12月12日を「中国のバレンタインデー」とし、西側の舶来行事と取り換えていこうというもので、小さな論議を呼んだ。
このネットユーザーによると、洋式行事と洋式文化が中国を席捲し、現代の若者にとって「主流行事」となってしまった。中国語を話す中国人がクリスマスを祝うのはどう考えてもおかしい。このような「文化に自ら従属」するような現象には警戒し早めにブレーキをかけておくべきだという。そしてこのネットユーザーは中国独自の「バレンタインデー」をつくることを提案している。
多くのネットユーザーからも、ここ数年クリスマスやバレンタインデー、エイプリルフール、感謝祭、復活祭、ハロウィンなどさまざまな名目の「洋式行事」が中国に氾濫していることを憂える声があがった。多くの若者が競って流行を追い、「サンタクロース」や「キューピット」「ビーナス」といった西側の恋愛の象徴がイメージを強くしている一方、中国の伝統的な「月下老人」や「紅娘」は日増しに忘れ去られている。これは中国の伝統文化を保護し宣揚する上で見て見ぬふりができないことだ。社会が注目し重視していかなければならない。
「人民網日本語版」2009年12月8日 |