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専門家:中国人男子の女性化、ますます深刻に
発信時間: 2010-01-21 | チャイナネット

中国人男子の女性化傾向を憂慮する記事がこのほど、「中国青年報」に掲載された。この記事では、最近出版された書籍「男子を救う」から、現在起こっている憂慮すべき事実とデータが引用・紹介されている。まず、中国人男子の体格は年々下降傾向を呈している。日本人男子と比べた場合、7歳から17歳までの中国人男子の平均身長は、同年齢層の日本人男子に比べ2.54センチメートル低い。また、男子は女子より情緒的に脆く弱い。北京児童医院における7年間の患者1万9196人のうち、男子が69%を占めている。このうち、6歳から11歳までの男子が心理疾患を発症する確率は女子の2倍という。中国政府奨学金の受給も、「女が強く、男が弱い」状況だ。学業成績優秀生のうち男子が占める割合は放物線状に下落しており、特に、男子中・小学生は早々と落後し、男子学生の学業問題は軒並み、深刻化している。

「男子を救う」を書いた中国青少年研究センターの孫雲暁・副主任は、「私達は、女子が平等に教育を受ける権利については、関心を向けがちだ。一方、男子は無意識のうちに軽視しており、男子は忘れ去られた群体となり、男子の危機が悪化の一途をたどっても、人々の関心は向けられないままだ」と指摘する。

孫氏は、中国で男子の危機が諸外国に比べ深刻となっている原因は、現行の受験制度にあるという見方を示す。同氏の分析によると、受験指導を重視した教育は、男女学生いずれに対してもマイナスだが、男子が受けるダメージはより大きいという。まず、学校教育は性による違いを軽視しており、活動的、競争的、反逆的といった男子特有の素質はしばしば、欠点とみなされる。次に、受験指導を重視した教育では、脳力が重んじられ、運動能力については重視されない。このため、生来「走り、跳びたい」性質を持つ男子が、机に大人しく座って勉強するよう強要され、必要な運動さえ十分していない。さらに、学校と社会は、単一の評価方式をとっている。唯一求められるのは、「良い成績をとる事」だけで、これで男子は深い挫折感を味わう。また、現在、学校の教師のほとんどが女性で、教育の現場に男性教師が足りないという環境も、男子の成長にマイナスとなっている。

甚だしくは、中国人男子はいとも簡単に「女性化」する。孫氏の分析によると、まず、家庭教育の場における「父親の不在」と「母親の溺愛」が、男子女性化の2大要因という。次に、文化流行の面でみると、商業界が「男らしくない男、女らしくない女」のモデルイメージを作っている現実がある。孫氏は、「男らしさ・女らしさが形成される出発点となるのは『模倣』だ。今の男の子は、幼い頃からかなり女性的な環境で生活し、家庭では『お父さん』という男性モデルが居ない。幼稚園や小学校に上がっても、男性教師という男性モデルが足りない。社会に目を向けると、典型的な『男らしくない男、女らしくない女』のスターが数多くいる。これら全てが、男らしさ・女らしさを形成する過程で、男子に悪しき作用を及ぼしている」と指摘している。

これとは別に、中国の伝統的家庭教育が尊重されず、独立は奨励されない傾向も、男子の開放・開拓意識の発達の足かせとなっており、男子が男らしく勇ましい気質を得られないまま成長する結果となっている。

孫氏の主張に対する反対意見も一部あるが、同氏はこれについて、「全体的に見て、中国社会では未だに、男性が主導的地位を占めている。これはしかし、男子の成長プロセスに危機は存在しないことを意味するものはない」と語った。

「人民網日本語版」2009年1月21日

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