ソフトボールの競技は、北京五輪を最後に対象競技から外される。そのため今大会は、オリンピックでのソフトボールの歴史に残るだろう。中国チームの目標はメダル獲得で、日本とオーストラリアが最大のライバルだ。
1996年のアトランタ五輪で銀メダルを手に入れてから、中国チームは世界4位を超えたことがない。2000年のシドニー五輪では、オーストラリアチームの一本のホームランで、中国チームのメダル獲得への道はさえぎられた。2004年のアテネ五輪では、一点差で日本に負け、再びメダルを逃した。2006年の世界選手権でも再びオーストラリアに負け4位に甘んじた。
国家体育総局の関係責任者は、「米国は間違いなく強く、日本とオーストラリアの実力も軽視できない。この両チームは、中国チームのメダル獲得にとって、最大の障害になるだろう」と語る。
ソフトボールでは、投手が全てを決めるといわれ、各国の投手がチームの勝敗に大きく影響するため、中国チームも楽観視できない。体が大きなオーストラリアの投手の球は重く、その攻撃力を守るのはかなり難しい。
世界一の速球投手といわれている上野由岐子選手は、試合での威力を増やすために、猛練習で変化球に磨きをかけた。
ソフトボール界でもトップレベルの投手である呂偉は、中国チームにとっては非常に重要な選手だ。彼女の投げる球には威力があり、変化球も多い。呂偉は2006年に肘にけがをし、理想的な快復の状態ではない。昨年の冬にナショナルチームのトレーニングに参加したが、今の状態は人々の心配の種でもある。
ナショナルチームの李敏寛元コーチは、「上野由岐子選手は時速120キロの剛速球も、70キロのスローボールも投げ、しかも相手はどの球を投げてくるか判断しにくい。米国は強いピッチャー陣を有し、平均時速は110キロから115キロだ。中国チームの平均速度は約100キロであるため、相手から容易に把握されやすい。そのため中国の投手は、強打者のプレッシャーに直面するだろう」と指摘する。
2007年に北京で行われた「好運北京(グッドラック北京)」競技大会では、中国はオーストラリアに勝ち、決勝戦ではカナダに負けたが、長く失われていた勢いを取り戻した。しかしその後、米国、オーストラリア、日本、中国が参加したジャパンカップでは4位だった。
米国で最近行われた中米のウォーミングアップ試合では、0対7で大敗した。こうした結果からも、中国チームのメダル獲得には、今まで通り大きな挑戦が待ち構えている。
「チャイナネット」2008/08/06 |