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中日環境協力の幕開け
発信時間: 2008-05-10 | チャイナネット

劉軍紅・中国現代国際関係研究院日本所研究員

胡錦涛主席と福田康夫首相の両首脳は7日、「戦略的互恵関係の包括的推進に関する中日共同声明」に署名した。この声明には「環境やエネルギーの分野における協力が私たちの子孫と国際社会に対する責務であるとの認識に基づき、特にこの分野で重点的に協力していく」とうたわた。これにより、両国の環境保護協力は正式な幕開けとなった。

 

時代は変化し、世界も変化している。新世紀に入り、人類の生産方式や生活スタイルは歴史的な転換期を迎えている。100年余りの工業発展の歴史は人類に光明・効率・便利さをもたらすと同時に地球に分厚い温暖化のガスのベールをかぶせた。地球温暖化は人類の生存空間に脅威を与えている。

 

人類の生存権を勝ち取るため、16年前の1992年、「気候変動に関する国連枠組条約(UNFCCC)」が締結、1997年には149カ国・地域により「京都議定書」が採択され、工業化の利益を優先的に享受してきた先進諸国に二酸化炭素の排出量削減の目標値を規定した。この国際的な共通認識に基づき、2008年から2010年の期間、日本・英国・ドイツ・フランスなど経済先進国は先駆を切って同時に「第一約束期間」に入り、「低炭素社会」づくりの道を歩み始めた。

 

実際には2007年はすでに「気候元年」といわれ、この年の末に第13回気候変動枠組み条約締約国会議(COP13)が開かれ、「ポスト京都議定書」の枠組みが定められた。今では「低炭素社会」「気候秩序」「環境外交」が時代のキーワードになっている。一方、アジア地域最大の発展途上国と先進国として中国と日本は歴史的変遷の責任とチャンスを同時に迎えた。

 

過去2回のオイルショックを経て日本は産業構造の転換に成功し、省エネや環境保護の技術面で先進国としての地位を確立した。日本の経験と技術はアジアおよび世界の低炭素社会づくりにおける財産であるとともに、中日両国を時代の潮流に乗せ戦略的互恵関係を拡大するための現実的資源を提供することは間違いない。

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