政府は農民の養老問題を重要な「民生プロジェクト」として力を入れるべき
「中国日報(チャイナ・デイリー)」社記者:中国の高齢者の60%は農村部に暮らしているが、農村部の養老問題の最も大きな問題は何か。農村部の高齢者が幸せな晩年を送ることを保障するため、中国政府はどのような努力を払うことになるのか。
楊魁孚委員:農村部の高齢者の養老問題を解決するうえでは、確かにさまざまな困難が存在する。一、トータルには、中国の高齢化のテンポは経済と社会の発展よりも速い。また、従来の都市部と農村部の二元的構造により、農村部の発展は相対的に遅れたものとなっている。農村部では社会保障のシステムがそれほど充実しておらず、農民の養老問題、医療サービス、社会的サービスはより目立つものとなっている。
二、伝統的な家庭での養老の保障パターンは挑戦を受けている。社会の変革により、高齢者と若者の間にギャップが生まれ、家庭メンバーの数が少なくなっているので、高齢者が享受する家庭でのサービスも少なくなっている。
三、20世紀90年代の初期に、一部の農村部では農民向けの養老保険が実施されたが、さまざまな原因で、農民たちは参加の意欲を示さなかった。
四、農村部の働き盛りの人たちは出稼ぎ労働者となったので、高齢者が享受する家庭でのサービスは明らかに減少した。
これらの困難に直面し、最も重要なのは、政府が責任を担い、農民の養老問題を「民生に関与するプロジェクト」として力を入れ、農村部の養老システムの充実化、高齢者の生活レベルの向上を社会主義新農村を建設するための一つの基準とすることである。
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