全国人民代表大会常務委員会の決定により、社会的影響の大きい刑事・民事・行政事件の裁判、あるいは刑事事件の被告人・民事事件の原告または被告・行政事件の原告が人民陪審員の加わる合議制法廷を申請した第1審では、人民陪審員と裁判官による合議制法廷が組まれる。
法律の規定により、人民陪審員は人民法院による裁判活動に法に基づき参加する。裁判長になれないほかは、裁判官と同等の権利を持つ。人民陪審員の条件を満たす公民は、所属機関または戸籍所在地の末端組織から末端人民法院への推薦、あるいは本人の申請により、末端人民法院と同級の人民政府の司法行政機関による審査、さらに末端人民法院長による人民陪審員候補リストの提出を経て、同級の人民代表大会常務委員会に任命を申請することができる。
「わたしたちが合議制法廷で事件を審理する際は、裁判官と同様に1人1票を持ちます」――。人民陪審員の趙維忠さんは「裁判官は法的角度からの検討が多いが、自分のような陪審員は一般人の考え方で、社会の情理の角度から意見を提出することが多い」と話す。審理の過程では、裁判官と異なる多くの意見が聞き入れられ、特に民事調停では大きな役割を果たしているという。
「人民網日本語版」2007年9月5日