ホーム>>政治>>往来と交流
米学者:中国のイメージはなぜ内外で違うのか(前半)
発信時間: 2009-02-19 | チャイナネット

2.危機対策の面で中国の指導者は成熟してきた

外国の抗議者が北京オリンピックの聖火リレーを妨害した時、私はたまたま北京にいた。この抗議を引き起こしたのはいわゆる「中国政府はチベットのデモ参加者を弾圧した」というデマであった。北京オリンピックの聖火リレー妨害に対する中国各界の激しい反対を目にした私は、びっくりした。

 

中国共産党中央文献研究室の冷溶主任は古くからの友人である。冷溶主任はより大きな背景からこの衝突を分析しており、「中国の台頭は、世界権力のバランスを崩すことになった。数多くの西側の既得利益グループは中国の台頭を非常に恐れており、それは核心的な利益をめぐる争奪と見ている。私は『西側の政府はチベットの独立をとなえる者を支持している』とは言えず、中国の台頭がこれまでの世界的パワーのバランスを切り崩したと考えている。これは文明の衝突と言う人もいるが、必ずしもそうとは限らない」と述べている。

 

「北京オリンピックの聖火リレーに抗議するなど直接中国を攻撃する事件に直面しても、国際危機を対処する中国の指導者たちはもうベテランである」と私は指摘したが、冷溶主任もそれに賛同し、「抗議活動は狂気じみたものに見えるが、われわれを驚いてはいない。しかし、この出来事は重要なことをわれわれに教えている。それは、中国の対外宣伝を改善しなければならないということである。ダライ・ラマにとって、一つの利器はその流暢な英語である。英語を使う環境の中で教育を受け、西側の価値観と文化を知っているダライ・ラマはよく英語のことわざを引用し、やさしい人としてのイメージを西側の民衆に押し付けた。そのため、ダライ・ラマは西側の人々にとってチベット問題を知る窓口となった。ある意味において、これはわれわれの弱みである」と語った。

 

冷溶主任はまた、「中国が効果的に西側と交流を行うことができない原因はイデオロギー、歴史、文化などとかかわりがある。そのため、中国共産党中央委員会は中国共産党第17回全国代表大会の起草者たちを国外に派遣し、直接外国人と交流させることを決めた。日本と韓国に行ったことがあるが、誠意をもって交流すれば、それは難しいことではないと私は気づいた。昔、この方法を無視してきた私たちは今後それを強化しなくてはならない」と語った。

 

習近平国家副主席は北京オリンピックの聖火リレーへの妨害に対し、冷静かつ賢明な反応を示した。カタール訪問中の習近平国家副主席は随行の香港メディアに対し、「北京の五輪主催が好きか嫌いかとは、われわれにとって懸念すべき問題ではない。世界はもともと大きなもので、どんなタイプの人もいる。この世界は本来、複雑なものではないだろう」と語った。

 

これは自信のあらわれであり、人々を深く考えさせる一言である。もしこの姿勢が中国の指導者の思想を代表することができれば、中国にとっても世界にとってもプラスとなる。

「チャイナネット」2009年2月19日

     1   2  


  関連記事
  同コラムの最新記事

· 楊潔チ外相、胡錦涛主席の5カ国歴訪を語る

· 米学者:中国のイメージはなぜ内外で違うのか(前半)

· 胡錦濤主席、モーリシャス大統領と会談

· 米国務長官のアジア歴訪 対東アジア4カ国の位置付け

· 米メディア:米国務長官の初外遊の核心は中国