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朝鮮の最高指導者・金正日氏(前列中央)は同日、平壌訪問中の韓国・現代グループの玄貞恩会長(前列左)一行と面会した。 |
朝鮮アジア太平洋平和委員会と韓国の現代グループは17日に平壌で共同プレスコミュニケを発表し、朝鮮の最高指導者・金正日氏が16日に現代グループの玄貞恩会長と面会し、同会長側から提示された全ての要求に応じたことを明らかにした。双方は積極的に協力を進めて、民族の共同繁栄を促進する意向も表明した。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
朝鮮中央通信によると、双方は▽金剛山観光を早期に再開し、主峰・毘盧峰の観光ルートを開拓する。朝鮮側は金正日氏の特別措置により、観光の便宜と安全を保障する▽朝鮮側は韓国要員の軍事境界線の陸路通行と朝鮮側地域への在留を原状回復する▽双方は開城観光を直ちに再開するとともに、開城工業団地を活性化する▽現代グループは準備作業が整い次第、白頭山(長白山)観光を開始する▽双方は今年の中秋節に金剛山地区で離散家族の再開を行う--ことを決定した。
玄会長は朝鮮アジア太平洋平和委員会の招きで、10日に平壌入りした。朝鮮中央通信によると、金正日氏は16日、長い時間を割いて玄会長と面会し、「親しく話し合う」とともに、宴席を設けて歓待した。
朝鮮と現代グループは長年、良好な協力関係を維持してきた。金剛山観光、開城観光、開城工業団地はいずれも、現代グループとの協力事業だ。1998年に始まった金剛山観光事業は、昨年7月に韓国人観光客1人が金剛山地区で射殺されたことで中断された。昨年12月1日には、朝韓関係の緊張を背景に、朝鮮が韓国側要員の軍事境界線の陸路通行の厳格な制限を宣言。双方が協力してきた開城観光も、これによって中断された。白頭山観光は現代グループと朝鮮側が数年前に合意したものだ。
開城工業団地は重要な朝韓経済協力事業で、現代グループが中心に開発を進めている。今年になって、土地の貸借費、労働者の給与などで朝韓間に溝が生じ、運営は新たな困難に直面している。
「人民網日本語版」2009年8月17日
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