日本の憲法違反の指摘

　米国が率いる多国籍部隊がイラクのサダム・フセイン前大統領を崩壊させた後、当時政権党だった日本自民党政府は人道主義支援の名目でイラク支援特別措置法案を通過させ、現地に陸上自衛隊、クウェートに航空自衛隊を派遣して支援力とした。

　陸上自衛隊は2004年1月から2006年7月までイラク南部のサマワ地区に駐留。陸上自衛隊の撤退後は航空自衛隊が引き続きクウェートに2008年末まで駐留した。

　日本のイラクへの自衛隊派遣は大きな論議を呼び、反対者は日本が第2次大戦後に制定した平和憲法に違反するものだと指摘した。

　日本の名古屋地方裁判所は2008年4月に自衛隊派遣に反対する数千人が起こした集団訴訟に対する判決を下し、航空自衛隊の任務は武力行使と一体化した行為で、憲法第9条の規定に違反するとした。
　
　名古屋の弁護士団の川口創弁護士は、先の小泉純一郎首相以来、日本政府は自衛隊が人道的任務を執行しているという言い訳で国民を騙しているとし、「今回公開された文書は自衛隊が武器を携帯した兵士や弾薬を輸送したという事実をはっきりと明らかにするものだ」と述べている。