中国は多角的貿易体制の健全な発展を支持する
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胡錦濤国家主席は15日、シンガポールで行われたAPEC首脳会議の2日目の会合で、重要な演説を行った。 |
アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議は15日、シンガポール大統領官邸で2日目の会合を行い、「持続的な成長の促進」を重点に各国首脳が意見交換した。
胡錦濤国家主席は世界経済の成長について重要な演説を行い、「中国は国際社会と手を携えて協力し、同舟相救い、試練への対応で力を合わせ、あまねく広がる、持続可能で、均衡ある経済成長に努め、多角的貿易体制の健全な発展を支持し、気候変動対策で協力し、地域経済の統合を積極的に推進し、安全保障上の非従来型の脅威に共同で対処していく」と強調した。
胡主席は「現在も深いレベルで世界金融危機の影響が続いており、世界経済の好転は決して盤石なものではなく、世界経済の全面的な成長回復は、なお多くの不確定・不安定要素を抱えている。ドーハ・ラウンドのプロセスも困難で曲折し、気候変動、食糧の安全、エネルギー資源の安全、公衆衛生の安全、重大な自然の安全といったグローバルな問題も日に日に深刻化している。これらはアジア太平洋と世界の経済の全面的な回復と長期的な発展に深刻な試練をもたらしている。このような正念場にあっては、われわれはなおさらに一致団結し、開放・協力・互恵・ウィンウィンの理念を堅持し、協調を強化し、手を携えて努力し、世界経済の回復基調を揺るぎないものとし、世界経済の均衡と秩序ある成長を推進すべきである」と指摘。次の4点を提言した。
(1)たゆまず取り組み、世界経済の全面的な成長回復を促進する。
(2)長期的に着眼し、持続可能な成長を促進する。
(3)全体計画と各方面への配慮を両立し、あまねく広がる成長を提唱する。
(4)全面的に協調し、均衡ある成長を推進する。
胡主席は「グローバルな試練にはグローバルな共同対応が必要だ。一致協力し、手を携えて気候変動の試練に対処しなければならない。先進国は国連気候変動枠組み条約の定めた原則とバリ・ロードマップの示した要求に照らし、2012年以降も引き続き率先して排出を削減するとともに、発展途上国の気候変動対策のために資金を提供し、技術を移転し、発展途上国の気候変動対策能力を高めるべきだ。発展途上国も、持続可能な発展戦略を実行することで、気候変動対策で自らの努力をすべきだ。中国は引き続き力強い措置を講じ、国際社会の気候変動対策に可能な限り貢献し、コペンハーゲン会議での積極的な成果を各国と共に推進する。多方面から同時に取り組み、地域経済の統合を積極的に推進する」と指摘した。
胡主席は最後に「中国は終始変わらずに平和発展路線を歩み、終始変わらずに互恵とウィンウィンの開放戦略を遂行し、終始変わらずに平和の発展、開放の発展、協力の発展を求め、平和が永続し、共に繁栄する、調和ある世界を築くためにたゆまず努力していく」と強調した。
「人民網日本語版」2009年11月16日
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