1935年4月2日、紅四方面軍は四川省北部の要害、剣門関の攻略戦を開始した。わずか半日で剣門関を守っていた3000人の敵を破り、敵団長を殺害した。これにより、正面から打ち破られたことがないという、剣門関の歴史を塗り替えた。
紅軍は遠征を恐れず、万水千山ただ閑を待つ――長征は自然を征服した人類の凱歌を生み出した。峡谷の激流、雪山と草原、物資の不足、生命の禁断の地。これらは紅軍の前進を止めることができなかった。80年という長い歳月が過ぎ去り、紅軍が長征で歩んだ荒れ果てた土地には、今や高層ビルが林立し日々繁栄している。徒歩で突破した高山と難関、沼沢が点在する草原と激流には、便利な道路と橋が整備された。長征の道には激変が生じ、かつて通行が極めて困難だった道は、スムーズなルートになろうとしている。