公開報道によると、海軍の陸上配備のJ-11BやS-30MK2などの戦闘機とJ-15艦載機が航空戦対抗演習を連続で展開するのは今回が初めて。艦載機の飛行員にまず求められるのは極めて高い空母発着能力であり、戦闘飛行能力はその次の段階となる。そのため現在の飛行員は発着技術は優れていても、航空戦能力はいくらか不足しているという状況が生まれ得る。海軍の陸上配備の航空兵のエリート飛行員との実戦訓練は、J-15艦載機の飛行員の戦闘能力を急速に高めることを可能とする。
遼寧艦空母編隊の南中国海での訓練ではさらに、艦載戦闘機による当直も手配された。もともと陸上配備の戦闘機だけが行っていた戦備当直任務にJ-15艦載機が参加したことは、艦載機部隊がすでに全面的な戦闘力を基本的に形成し、外国の飛行機と本当に相対する能力を備えたことを意味する。
上述の状況から推測すると、初の国産空母はまだ航行試験に入っていないが、艦載機部隊は先に作られ、飛行員はすでにJ-15艦載機に乗って空母での発着訓練を行っているという状況がうかがえる。国産空母が航行試験後、艦載機発着の試験をすぐに行うことができる見通しだ。国産空母の中国海軍への正式な就役後、艦載機団はただちに戦闘力を形成することになる。これも中国海軍の空母部隊の訓練艦としての遼寧艦の存在意義の一つと言える。