彼女は正しいマスクの使い方を解説し、個人の防疫の要点をすらすらと数え上げた。「香港の家は狭く、自宅に待機するのも大変なことは知っている。しかし外出するならばマスクを着用し、人の多い場所を避けなければならない。帰宅後は直ちに手を洗い、シャワーを浴びる。それから75%のアルコールを使い靴と携帯品を消毒する」
呉さんは記者に、彼女の感染対策をテーマとする絵を見せてくれた。紫色の「新型コロナウイルス怪獣」が地球を取り囲んでいる。地球はマスクをつけ、両目を見開いている。その頭上には「ステイホーム」と書かれている。
呉さんの母のタブレットPCには、防疫知識を紹介する多くのアニメが収められている。「新型コロナウイルスの概念は非常に抽象的で、子供には理解しにくい。私は多くの学習資料を探した。学校も休校中の児童に科学普及教材を配った。アニメなどの理解しやすい形により、子供に新型コロナウイルスを紹介している」
母がこれらのアニメを再生すると、呉さんと弟は席につき目を向ける。4歳の弟は姉ほど専念できないが、その様子を真似てこまめに手洗いをし、外出時にマスクをつける習慣を身に着けた。
母にカメラを向けられながら、呉さんは自宅付近の道、公園、レストラン、商店、スーパーなどを訪れた。感染症に見舞われた香港市民の生活を紹介した。
閉鎖された公共図書館の前で、彼女はカメラに向かい「密集を防止するため、政府は図書館、サッカー場、遊技場を閉鎖した」と紹介した。
清掃員が道の清掃を行っているのを目にすると、彼女は「多くの人が毎日働き、清潔な都市を維持し、私たちが暮らしを楽しめるようにしている。一生懸命働いてくれてありがとうございます」