習近平総書記を核心とする党中央が打ち出した人類運命共同体の構築という理念はますます多くの国々に受け入れられている(新華社)
人類運命共同体を構築
2012年の第18回党大会以降、中国の特色ある社会主義は新時代に入った。中国は大国として世界の舞台で日増しに中心的な役割を果たすようになりつつある。新たな歴史的スタートラインに立ち、習近平総書記は中華民族の偉大な復興戦略の全局と世界で100年間見られなかった情勢の変動に着目し、「一帯一路」の共同建設、新型国際関係の構築、人間運命共同体の構築を推進するなど、中国の特色があり、時代精神を表し、人類の発展・進歩の潮流をけん引する新たな理念・主張・提案を打ち出した。
13年9月、習主席はカザフスタンを訪問した際、「革新的な協力モデルによって、『シルクロード経済ベルト』を共に建設しよう」と呼び掛けた。同年10月、習主席はインドネシア訪問時、「中国はASEAN諸国と海上協力を強化し、中国政府が設立した中国・ASEAN海上協力基金を活用し、海洋協力のパートナーシップを発展させ、21世紀の『海上シルクロード』を共に建設しよう」と提言した。ここから、「一帯一路」共同建設の壮大な未来図が描かれ始めた。
7年余りの間で、「一帯一路」共同建設のイニシアチブが収めた成果は国際社会で幅広く認められた。今年1月末までに、中国は140カ国と31の国際組織と205件の「一帯一路」共同建設協力文書に調印した。昨年11月時点で、中国企業は「一帯一路」沿線国に計340億㌦を投資し、30億㌦以上の税金をホスト国に納付し、33万人分の現地雇用を生み出した。「一帯一路」イニシアチブはすでに世界最大規模の国際協力プラットフォームとなった。
「『一帯一路』は皆が手を携えて前進する開かれた明るい大きな道であり、ある一国の狭い私道ではない」。今年4月20日、ボアオ・アジアフォーラム年次総会の開幕式で習主席は再び世界に対してこう宣言した。共同参加、共同協力、共同受益の「一帯一路」イニシアチブは、人類の発展と運命・前途に対して中国共産党が持つ責任感を反映している。
15年9月、ニューヨークの国連本部で演説した習主席は、「現在の世界各国は相互依存し、苦楽を共にしている(10)。国連憲章の趣旨と原則を受け継ぎ、発揚し、協力・ウインウインを核心とした新型国際関係を構築し、人類運命共同体をつくり上げなければならない」と述べた。17年2月、人類運命共同体を構築するという理念が国連の決議に盛り込まれた。前国連事務総長の潘基文氏は、「人類運命共同体の理念は心を奮い立たせるもので、グローバルガバナンスシステムを改善でき、それによって各国がより適切に現在直面している困難と課題に対処できる」と語った。
新型コロナウイルス感染症が発生してから、自国の新型コロナ対応で多大な負担に直面している中でも、中国はできる限り国際社会を支援し、人類運命共同体の理念を実行してきた。今年3月までに、中国は150余りの国と13の国際組織を支援し、医療支援を求めた34カ国に36の医療専門家グループを派遣し、200カ国余りに2200億枚以上のマスク、23億着の防護服、10億人分の検査試薬キットを提供した。責任ある大国として、中国は約束を守り、ワクチンを公共財にする立場を貫き、全世界のワクチンの公平な分配を支援し、急を要する69の発展途上国に無償でワクチンを提供し、43カ国にワクチンを輸出している。また、国連の呼び掛けに応じてPKO隊員にワクチンを寄付した。
元NHKアナウンサーの木村知義氏は、「習近平国家主席が世界に呼び掛ける『人類運命共同体』にこめた、地球のすべての人々が争わず、平和で豊かに共存、共栄できる世界の実現こそが、かつてマルクスが提起した旧来の社会・生産関係の矛盾と束縛から解放された世界と人間像に近付く道であることを深く実感する。中国の未来が21世紀の世界の未来を開く知見と力の大きな源になることを深く期待する」と語っている。
習主席は国際社会に人類運命共同体を構築するという理念を打ち出したとともに、「平和・発展・公平・正義・民主・自由」を人類が共に求めるべき価値として掲げた。これは中国共産党の人類社会に対する期待であり、自身が目指している目標でもある。
100年間の中国共産党の奮闘の歴史と輝かしい成果を振り返り、中国共産党は一体何のために努力してきたのか疑問に思う方もいるかもしれない。北京の天安門城楼の左右には「中華人民共和国万歳」と「世界人民大団結万歳」という大きなスローガンがそれぞれ掲げられている。これこそがその答えだ。(高原=文)
人民中国インターネット版 2021年7月12日