香港ブックフェアに見る香港人の国への想い

7月20日、香港ブックフェアで本を選ぶ香港市民。 

「ちょうどこの本の紹介を読んだばかりで、国歌の裏話に大いに感動した」。こう語るのは、鄭さん親子。三聯書店のブースで「起来！我們的国歌（立ち上がれ！われらが国歌）」という本をめくりながら、「国歌は84文字しかないが、中華民族の自彊不息（じきょうふそく、たゆまず努力を続けること）、百折不撓（ひゃくせつふとう、何度失敗しても信念を曲げないこと）、勇往直前（勇敢に前進すること）という何ものをも恐れない精神が随所に表れている」と語った。「国を愛することは、国歌を歌うことから始まる。国歌を歌うことは、自分自身から始まる」と息子に言い聞かせていた。 

　開幕2日目の夜9時頃、会場を後にする人混みの中、青いスーツケースを引きながら足早に去ろうとする男性、張さんに話を聞いた。彼はこの10年間、毎年のようにフェアに参加してきたが、今回が一番満足できたという。「香港の出版業界は活気付いており、香港市民の国家に対するアイデンティティーも高まっているようだ。ブックフェアは、香港の社会で起きている前向きな変化を映し出す鏡のようなものだ」と語った。

   「中国網日本語版（チャイナネット）」2022年7月30日