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japanese.china.org.cn |22. 09. 2023

現実的な基礎を失った「新冷戦」①中国はソ連ではない 

タグ: 冷戦 世界経済 運命共同体
中国網日本語版  |  2023-09-22

 国力の急発展に伴い、中国の国際的な影響力が上がっていることは周知の通りだ。米国は自身の覇権の地位を保つため、中国に対していわゆる「全面競争」戦略をしかけ、全方位から中国に圧力をかけ、包囲している。また米国国内の一部の政治家及び右翼シンクタンクは、中米の「冷戦Ⅱ」もしくは「新冷戦」の論調を喧伝している。

 現在の中米関係は冷戦時代の米ソ関係と本質的に異なり、現在の時代背景も冷戦が勃発した1947年前後と異なる。中国はソ連ではなく、中国と地域及び世界との関係も当時の状況とは完全に異なる。

 (一)中国の経済規模、総合的な経済力は、当時のソ連を遥かに超える。冷戦時代のソ連の経済力は最大時でも米国の40%だったが、中国の現在の経済規模は米国の70%にのぼる。世界2位の経済体である中国は世界最大の工業国で、工業の生産額は米日独の合計を上回る。

 (二)中国の世界経済への影響力及び世界経済との融合の程度は、当時のソ連を遥かに超える。中国は世界最大の物品貿易国、名実相伴う世界の工場で、かつ世界のバリューチェーンにおける地位が絶えず上がっている。西側諸国と中国の貿易額は大きい。中国と発展途上国及び新興経済体の貿易も急増し、中国経済の成長の重要な原動力になっている。

 (三)中国は既存のグローバルガバナンス体制及び国際メカニズムの主な参加者と貢献者だ。中国が加わる国際メカニズムの数は当時のソ連を大きく上回る。中国は現在、国連安保理常任理事国が派遣する国際平和維持部隊の数が最多の国だ。中国は国連及びその関連機関、世界貿易機関、国連食糧農業機関などで重要な地位を占めている。中国は国際通貨基金の3位の投資国であり、同時に世界銀行やアジア開発銀行などの国際・地域発展融資機関の重要な出資国だ。さらにはアジアインフラ投資銀行、新開発銀行(BRICS銀行)などの新興インフラ金融機関の創設国及び主な出資国だ。

 (四)中国は人類運命共同体の理念を掲げ、真の多国間主義の実施を主張し、対外的にイデオロギーを押し付けることに反対している。冷戦時代に自身のイデオロギーを広めた米ソ両国と違い、中国はイデオロギーの輸出や、イデオロギーによる集団の対抗に反対している。中国は文明的な対話を主張し、文明衝突の理論に反対している。中国文化は和を以て貴しとなすを主張する。中国の平和的な台頭は中国文化の特徴を反映している。

 (筆者=王勇・北京大学国際関係学院教授、北京大学米国研究センター主任)

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「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年9月22日