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japanese.china.org.cn |09. 03. 2024

閔慶文政協委員、陝西稲田・トキ共生システムの農業文化遺産申請を提案

タグ: トキ
中国網日本語版  |  2024-03-09

 今年の政府活動報告は、美しい中国の建設を深く進め、住みやすく働きやすい良い村を建設することを打ち出した。全国政協委員で中国科学院地理科学・資源研究所研究員の閔慶文氏は、陝西省漢中市の稲田・トキ共生システムにスポットを当て、重要農業文化の遺産申請作業を早急に開始し、世界重要農業遺産システムへの認定申請を積極的に進めることを提案した。


 閔慶文氏によると、中国の陝西省漢中地区はトキの保護に懸命に努力を費やし、トキの繁殖や保護の面で世界の注目を集める成果を収めた。数十年前、環境汚染や人間の猟殺などの影響で、野生のトキの数は急激に減少し、一時は一桁まで減った。1981年、陝西省洋県八里関郷姚家溝で世界にわずかに残る7羽の野生のトキが発見され、1986年、陝西省はトキ保護観察所を設立した。2001年、陝西トキ自然保護区を建設し、2005年7月に国務院は陝西漢中トキ国家級自然保護区の設立を認可した。40年以上のたゆまぬ努力を通し、中国のトキの数は9000羽を超え、極度な絶滅危機に瀕していた状態から再生するという世界的奇跡を打ち立て、中国のトキ保護は世界で認められる絶滅危惧種保護の手本の1つとなった。


 国際的に見ると、中国政府の支援のもとで、日本はトキの数を約700羽に増やし、佐渡島の生態地理条件を利用し、森林地、植物園、草地、稲田、湿地、灌漑池、灌漑用水路などを分布させ、動態的な生態系を共同で構築した。伝統的な生態農業の発展を通し、トキが生存しやすい生息地を再び形成し、日本の野生トキの最後の生息地である佐渡島の活気を取り戻した。日本の「トキと共生する佐渡の里山」は2011年に国連食糧農業機関の世界農業遺産に認定された。


 この申請成功は農民とトキの調和のとれた付き合いの自信を高めただけでなく、農業・文化・観光の融合発展も推し進めた。


 これについて、閔慶文氏は、陝西省洋県と城固県を跨ぐ漢中トキ国家級自然保護区を基礎とし、保護区に関わる19郷(鎮)と108行政村を農業文化遺産の範囲に組み入れることを提案した。また、重要農業文化遺産の申請と保護、及び経済、社会、文化、生態、科学技術などの面の価値を深く引き出し、農業文化遺産ブランドを構築し、生態環境保護と農耕文化伝承を促し、地元住民の文化に対する自覚性と自信を向上させ、農村振興と美しい村づくりを活性化し、中国の稲田・トキ共生システムという重要農業文化遺産の国際的地位と影響力を高めることを提案した。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年3月9日