japanese.china.org.cn |09. 01. 2025 |
国内外の学者が細菌戦関連史料を多数寄贈、歴史の真実を暴く
2025年は中国人民抗日戦争ならびに世界反ファシズム戦争勝利80周年にあたる。中国や日本、シンガポールの学者が1月8日、細菌戦に関する史料や刊行物計300点以上を浙江省義烏市の「中国侵略日本軍細菌戦史実(義烏)展示館」に寄贈した。中国新聞網が伝えた。
寄贈者は日本の学者の末永恵子氏と松野誠也氏、シンガポールの学者の林少彬氏、そして中国細菌戦被害者訴訟原告団の団長・王選氏。寄贈された史料や刊行物には、『帝国陸軍防疫給水部図像影集』、栄1644部隊隊員の所持していた資料、『検証・100部隊――関東軍軍馬防疫廠の細菌戦研究』などが含まれる。
松野氏は昨年6月にも細菌戦史料を義烏に寄贈した。松野氏は「研究を深める中で、私たちは新たな細菌戦史料を絶えず発掘してきた。私は人類運命共同体に大変賛同している。中国侵略日本軍に関する史実を掘り起こし研究することで、日中友好を呼びかけ、人類の素晴らしい未来のために共に努力するよう呼びかけていきたい」と語る。
末永氏は日本の福島県立医科大学の講師であり、日本の「戦争と医学医療研究会」の代表でもある。末永氏は浙江省などを繰り返し訪れ、細菌戦被害者にインタビューを行い、その内容を論文として発表してきた。
長年にわたる研究の中で、末永氏は栄1644部隊隊員の所持していた映像資料を収集しており、その中には日本軍の細菌戦実験に関連する記録が少なからずある。今回、末永氏は関連する学術研究に弾みをつけるため、「戦争と医学医療研究会」刊行の『戦争と医学医療研究会会報』も持参した。
林少彬氏は、40年以上にわたる自身の研究成果の一部を義烏に寄贈する理由と期待について、「史料を義烏に寄贈することで、中国各地の方々が読めるようになるだけでなく、義烏を通してさらに多くの外国人にもこの痛ましい歴史を知ってもらうことができる」と語った。
第二次世界大戦中、中国侵略日本軍は国際法を公然と無視し、中国で細菌戦を発動した。義烏は当時の細菌戦における被害地の1つとなった。(編集NA)
「人民網日本語版」2025年1月9日