安徽省六安市では、このほど前漢の諸侯の墓が初めて発見された。専門家は、これは前漢期六安国の最初の「六安王」劉慶の墓である可能性が大きいと見ている。これでは漢の歴史の研究にとっては重要な手がかりとなるもので、漢代の諸侯の古墳制度の解明に役立つと見られている。
安徽省文物考古研究所によると、安徽省考古学調査チームは六安市三十里舗鎮で、並列の形になっている二つの前漢期の墓を発見した。今年3月から、安徽省の考古学者はそのうちの一つの墓に対して発掘を行い、近く墓室の発掘の段階に入る。
発掘の状況から見ると、この墓は「黄腸題凑」の構造で、よく保存されており、全国でも珍しいものである。この「黄腸題凑」の構造は前漢諸侯陵特有の埋葬制度であり、このような古墳は北京、石家荘、揚州、長沙でも発見されたことがあるが、いずれも諸侯あるいは王妃の墓であった。安徽省で発見されたのは初めてである。
この墓からは、漆器の残片、貨幣、玉、金箔、銀箔、植物の種及び銅のつぼ、銅の車軸、木造の馬、俑などが出土した。出土した一部の文物にある銘文は、漢代の六安王を研究するうえでの手がかりとなるものである。
「チャイナネット」2007年1月9日