エレーナ・イシンバエワ選手が北京五輪メーンスタジアム「鳥の巣」で女子棒高跳びの記録を再び塗り替えた。彼女が高々とバーを飛び越えた瞬間、中国泰山集団の卞志良・董事長はこの上なく誇らしい気持ちになった。それもそのはず、今大会で使用された棒高跳支柱の電動装置は同社が手がけたものだ。昇降速度は毎秒1メートル、誤差を0.1ミリにまで縮め、国際基準である毎秒0.5メートル、誤差0.5ミリを遥かに上回る競技器材。「これで競技時間が大幅に短縮でき、選手はモチベーションを維持することができる。北京五輪はまもなく閉幕するが、わが社は今大会で6競技に約2万点のスポーツ器材を提供し、問題やクレームは1件もなかった」と董化瑞・副董事長は自信を持って語る。
今大会で同社は▽体操のつり輪などの器材には減震装置を取り付けて選手の肩の関節を保護し▽改良後の跳馬器材には弾力性と安全性を高め▽鉄棒・平行棒・段違い平行棒には表面素材に初めて高分子のナノテクノロジーを採用して耐力性を3倍に高めた――。「少なくとも競技器材の方面では今のところ、わが社を超えるメーカーは世界にない」と董副董事長は明言する。同社は2012年のロンドン五輪でも10競技以上の器材提供を目指しているという。
北京五輪で実施される28競技のうち、中国メーカーが14競技の器材や装置を提供。これらのメーカーが提供した競技器材は単なる「メイド・イン・チャイナ」ではなく、自主知的財産権をもつブランド品だ。
「人民網日本語版」2008年8月22日
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