日印合同軍事演習 ア太地域にマイナス影響の恐れ

李明艳
japanese.china.org.cn, November 2, 2011

資料写真:米日印合同軍事演習(2008年10月)

資料写真:米日印合同軍事演習(2008年10月)

インドの外相と国防相が相次ぎ日本を訪問し、経済・軍事問題について戦略対話を行った。両国外相は今回の会談で何の文書にも調印しなかったが、インドのクリシュナ外相が提案したインド海軍の日本の海上自衛隊の共同訓練が、まもなく開く国防相会談の重要議題にのぼる。

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ここ数カ月或いはここ数年に、米日印による軍事的接触があったが、日本とインドが共同訓練を行うのは初めて。尹卓海軍少将によると、共同訓練は通常テーマを決めるが、日印訓練の内容は主に海上安全保障に向けた協力、人道主義救援、海上救助、海賊対策、国際犯罪対策などで、いずれも非伝統的な安全分野におけるテーマで、紛争や戦争をイメージした演習ではない。日米間の作戦予行演習、対潜水艦演習、制空権獲得演習など実弾を使った演習とは次元が違う。日印は同盟国の関係ではない。この点は、演習の内容からも見て取れる。

この共同訓練は両国間の戦略的行動も反映している。政治関係の好転、経済関係の密接化にあわせ、軍事関係もさらに進展させれば、両国関係の全面的な発展を推し進めることができる。双方にとって、これは両国関係を好転するいい傾向といえるが、アジア太平洋の安定にとってはマイナスの影響が予想される。

南中国海問題に詳しい学者によると、インド、ベトナム、日本などは緊密に活動し、同盟を結ぶ傾向がみられるが、まだ中国を牽制するレベルにはほど遠い。アジアの安全構造は再編成の過程にあるが、その過程はこれらの国だけでなく、中国がいかに反応するかによって決まる。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月2日