雲南省を歩こう(3)大理の古城
大理の古城は葉楡城、紫禁城、中和鎮とも称される。大理州の州政府所在地下関から北へ13㌔も行ったところにあり、蒼山を背後にひかえ、洱海に臨んでいる。明の洪武15年に建てられたものである。大理城一周の距離数は6㌔で、城壁の高さは8㍍、厚さは7㍍。城門が4つあり、城の上に敵を阻止するためのやぐらが15カ所ある。敵に向かって矢を射るところは1560カ所ある。城壁の外は堀である。道路は東西南北の方向に走り、四方八方に通じ、将棋盤のような形をしている。建築物はねずみ色の瓦が葺かれ、城壁をつくるために栗石を積み上げ、素朴で、典雅である。市民たちも草花や木を植えるのが好きで、家々に庭園があり、大理では重宝かられているツバキの花、ツツジ、ランが色鮮やかに咲きほこっている。さまざまな花や木が庭から外へ伸び出すようになって、それがつながって花の巷と化していた。蒼山の雪溶けの水が街を通り抜けるように流れて、東の洱海に注ぎ込まれている。そのため、街の空気もみずみずしくて潤ったものとなっている。ホコリが少なく、一年を通じて春のように感じられる。街の北西には内外でよく知られている崇聖寺の三塔、南詔国の都羊苴城遺跡、三月街、城南には弘聖寺一塔、感通寺、南詔徳化碑、新築の南詔文化城があり、城北には著名な胡蝶泉や映画「五つ金色の花」のヒロインの故郷といわれる喜洲がある。市内には清王朝を反対して一揆に立ち上がった杜文秀の兵馬元帥府の旧跡、玉洱公園、楊という姓の人の庭園、外国人の集まり住んでいた西洋町などがある。市内の西から一年を通じて雪に覆われている蒼山の壮大な姿が眺められる。玉の帯のような雲、夫の帰りを待ちこがれるような雲などのすばらしい景観が見られる。東へ向かっては洱海の景色や鶏足山を眺望することもできる。またパイ族の民家を見学し、三道茶を味わい、軽食を賞味し、絞り服飾、大理の石工芸品などの民族の特色のある特産を買うこともできる。大理の古城は静かな佇まいで、レジャー、保養、観光にとってもってこいの場所である。全国の歴史文化名城といっても過言ではない。
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