預金準備率は今後も継続的に引き上げられるだろうか。どのような状況で金利を引き上げるべきだろうか。国際情勢や国内情勢に変化が生じた場合、通貨政策はどのように運用すべきか。こうした問題について、著名な経済学者・樊鋼氏がインタビューに応えた。
――通貨引き締め政策の実施は、金利によるてこ入れと切り離せないものだ。今年、金利は継続的に引き上げられるだろうか。どのような状況下で金利を引き上げるべきだろうか。現在、米国連邦準備制度(FRB)は金利引き下げ周期に入っており、これは中国の金利引き上げの余地を狭めないだろうか。
中国の現在の金利水準は相対的に低く、物価水準は相対的に高い。一部の短期預金の実質金利は依然としてマイナス金利になっている。こうした点をみれば、経済には金利引き上げ圧力が存在しているといえる。しかし金利を引き上げるかどうかはその他の要因も考慮する必要がある。経済開放を前提として、ある国の通貨政策を決めるには他国の通貨政策を考慮する必要がある。たとえばFRBが引き続き金利を引き下げるとすれば、中国の通貨政策ツールの選択に何らかの影響を与えることは避けられない。こうした要因を顧みないとすれば、国際投機資本の流動性を増大させる可能性がある。また一方で、通貨政策ツールにおいて、価格面でのてこ入れと数量面でのてこ入れが上げた効果が一致する時があり、金利の調整だけが目的を達する道だとは必ずしもいえない。その他の数量調整ツールをより多く運用し、金利という価格ツールをより少なく運用するかどうかは、政策決定部門が折をみて判断しなければならない。
「人民網日本語版」2008年2月18日 |