第11期全国人民代表大会第一回会議の審議に提出された財政予算報告によると、2007年、中央政府の財政赤字は2千億元に留まり、国内総生産(GDP)に占める財政赤字の比率(赤字率)は0.8%まで低下した。中国の財政赤字率は10年以来、初めて1%以下になったということで、一里塚的な意義をもつ変化だ。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
財政赤字とは、政府支出が収入を超える部分で、赤字率は、財政リスクを分析する際に、重要な指標となる。2007年の中国のGDP(24兆6600億元)から算出すると、赤字率は約0.8%となる(予算案によると、赤字率は今後も引き続き低下し、2008年には約0.6%になる見込みだ)。
通常、赤字率3%が、国際的な財政リスクの安全ラインとして見なされている。1998年から中国政府が実施してきた積極的な財政政策や長期国債の発行により、赤字が拡大し、赤字率も一度は3%近くになったこともあった。全国政治協商会議委員で、財政部財政科学研究所の賈康・所長は、「この数年間において、赤字総額が制御され、赤字率も年々低下している。これは、国家財政が安定してきたことを意味しているだろう」と述べている。
「人民網日本語版」2008年3月7日 |