中国人民銀行(中央銀行)が19日公表した「2007年国際金融市場報告」によると、国際金融市場の波瀾は今年も引き続き加速が予測されるものの、年末にはドルの反発が見込まれるという。「中国証券報」が伝えた。
同報告は、今年、米ドルレートの下落はさらに加速するものの、年末には回復する可能性があると予測している。
同報告によると、米国経済衰退に伴う金融リスクは比較的大きく、FRBが今後さらに貸出金利の大幅引き下げを行う一方、欧州中央銀行(ECB)が中立的貨幣政策を堅持する可能性、さらに新興国市場からの米ドル資産流出が継続するなどの影響により、今年上半期、米ドルレートのさらなる脆弱化が懸念される。しかし同報告は、下半期、米国経済の穏やかな回復に伴い、FRBの金利引き下げ速度は緩和され、年末の大統領選挙結果が明らかになるにつれ、米ドルレートは徐々に回復するとの見解を示している。
同報告はさらに、国際金市場価格がさらなる上昇圧力にさらされているほか、国際原油価格も今後高水準を維持するものの、大幅な高騰の可能性は比較的低いとしている。また、金融市場の動揺、グローバル経済の不均衡、原油価格上昇などの要素は、今後のグローバル経済の成長に影響を及ぼす主要潜在リスクだと指摘している。
「人民網日本語版」2008年3月20日 |