建築材料業界にチャンス
地震災害復興の点から見て、建設機械・建築材料・鉄鋼各業界や医薬など医療救助製品の需要増が間接的な影響を受けるというのが、証券各社の共通認識となっている。しかし、医薬業界自体の生産能力過剰は深刻な状況で、今回の災害によって増加する需要はごく一部に過ぎず、全体的に関連業界企業に対する影響は大きいものではないと指摘する業界専門家もいる。
東方証券研究員によると、災害後の復興再建が四川省およびその周辺地区のセメント需要をけん引、地区のセメント価格の値上がりが予想されるという。A株に上場している四川のセメント関連主要企業はST双馬と四川金頂の2社だが、ST双馬は当面の生産停止を公告で発表しており、四川金頂はセメントの生産状況は異常がなく、四川省西北部地震の影響はないとしている。
一方、四川周辺の関連上場企業のセメント販売量が増加する可能性は高い。例えば、湖北にある華新水泥の重慶での2007年販売量は91万トン、市場シェアは3.1%だが、地震災害の影響により、販売エリアが四川省内まで拡大し、同社のセメント販売量増加をリードする見通し。重慶に隣接した湖北省恩施市には、震源地に最も近いセメント生産工場があるものの、生産への影響はほとんど無いと見られる。
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