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商務部、外資のM&Aを通じた直接投資を奨励
発信時間: 2008-05-26 | チャイナネット

昨年1~4月期の全国新設外国投資企業数は、前年同期に比べて8.69%の減少だった。また今年同期の全国新設外国投資企業数は9490社で、前年同期に比べて23.2%減少した。

商務部外資局の関係責任者は、広東省佛山市で24日と25日に開催された「2008珠江デルタ国際金融資本ハイレベル会議及び企業の国際融資商談会」で、全国のほとんどの省や直轄市の新設外資系企業の数は下降傾向にあると分析した。

その原因について、この2年いくつかの政策調整と国内外の市場的、経済的要因が、中国の外資導入に大きな影響を与えていると指摘する。例えば内外企業所得税の一本化や、輸出税還付率の引き下げ、人民元の切り上げ、加工貿易政策の調整、労働契約法の実施、または原材料価格の大幅上昇、米国サブプライム問題、米国経済の不確実性などの要因だ。また企業の経営環境が悪化し、中でも珠江デルタの一部企業からの資本撤退や企業閉鎖、あるいは東南アジアへの企業移転の現象も見られる。

しかし新規増加プロジェクトの大幅な減少と同時に、今ある外国投資企業の資本増加率の伸びは大きく、特に上海や江蘇省など外資導入額が比較的大きな省や直轄市では、既存企業の増資による契約外資導入額は、同導入額の60%以上を占めている。

実質外資導入額は急速な伸びを示し、1~4月期の国全体の実質外資導入額は、前年同期比59%増の350億ドルで、中国の外資導入の状況に重要な変化が生じている。

今年4月末現在、全国で認可された外国投資企業は64万2000社で、実際外資導入額は7980億3千万ドルに達している。世界トップ500企業の490社近くがすでに中国で企業を設立、あるいはM&A(買収、合併)を通じて投資し、多国籍企業が中国で設置した研究・開発センターは1160を上回っている。

この責任者は、『第一財経日報』の取材で、商務部は今後外資によるM&Aに関する規定を一層整え、より多くの外国企業がM&A方式による対中直接投資を奨励することを明らかにした。

商務部の統計データによると、2007年の外資によるM&Aは、国全体の外国投資企業の総数、契約外資導入額及び実際外資導入額に占める比率はそれぞれ3.34%、2.98%、2.78%だった。そのうち500万ドル以下の案件はM&A全体の80%を占めており、中でも製造業は599件、非国有企業へのM&A件数は1170件で、それぞれM&A全体の47.3%、92.4%を占めている。広東省、江蘇省、浙江省、北京及び福建省の省・直轄市は全国トップ5で、M&A全体の53.48%になっている。

「外資によるM&Aの法的枠組みは基本的に確立している。優良な資産があるため、外資の中国におけるM&Aが可能となっている」。外資によるM&Aは資源配置の最適化、効率の向上及びマクロ調整にプラスになっており、「グリーンフィールド投資を主とする外資導入方式には今後変化が生じるだろう」と前述の責任者は話す。

国の安全にかかわる外資によるM&Aについて、「今後、外資によるM&Aに関する案件は商務部によって統一管理され、国の安全に関する審査については、国家資産安全審査部門が設置されることになる」という。

「チャイナネット」2008年5月26日

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