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中国、13日から一部植物油の輸出税還付を取消
発信時間: 2008-06-04 | チャイナネット

中国財政部は3日、国務院の許可を得て、2008年6月13日から一部植物油の輸出税還付措置を取消すと発表した。

中国財政部と国家税務総局が3日に共同で発表した、一部植物油の輸出税還付関連の政策調整に関する通達によると、大豆油、ピーナッツ油、オリーブ油、パーム油、ヒマワリ油、ベニ花油、綿実油、ヤシ油、マスタード油、トウモロコシ油、マーガリンなど約20種類の36の税目の植物油製品の輸出税還付が取消された。

今回の一部植物油の輸出税還付取消は、国内の植物油製品の輸出を抑え、国内市場の安定供給を図る狙いがあるとアナリストは見ている。

世界では今、国際農産物価格の持続的な上昇により、植物油の価格が大幅に上昇している。国連食糧農業機関(FAO)と経済協力開発機構(OECD)が5月末に共同で発表したレポートでは、需要の増加や気候変動、バイオ燃料の普及、投機要因などの影響で、向こう10年間、国際農産物価格は高値を続けるだろうと指摘している。またこのレポートでは、インフレ要因を除き、今後10年以内に植物油価格は過去10年の平均水準より50%上昇する可能性があると予測している。

中国国内でも国際植物油価格の高騰が、植物油輸出の増加を引き起こし、国内植物油供給の逼迫をもたらし価格が上昇し続けている。これに対して商務部は5月に通達を出し、各地が植物油輸出政策を厳格に実施し、同時に植物油の自動輸入許可書の発給を加速させ、品質検査や税関などの部門と歩調を合わせて、企業の国内で不足している食用油の種類の輸入拡大に便宜を与えるよう求めた。

財政部も5月28日に通達を出し、今年の6月1日から9月30日まで、ヤシ油とオリーブ油など国内で不足している製品の輸入関税10%を、9%から5%に引き下げた。

税関のまとめによると、第1四半期の食用植物油の輸出は4万8000トンで、2007年の同時期に比べて3.8%と小幅に低下したが、一般貿易で輸出した食用植物油は同56.2%増で、同時期の中国の食用植物油輸出量の64.1%を占めた。そのほかにも今年3月の植物油輸出は1万7000トンの2727万ドルで、前年同期比それぞれ1.1倍、2.4倍増え、輸出量が倍以上伸びたことは注目に値する。

「チャイナネット」2008年6月4日

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