(1)高エネルギー業種の速すぎた伸びが抑えられた
中国工業は今年に入り、世界経済のマイナス要因や深刻な自然災害による悪影響を克服し、安定的な伸びを維持した。一定規模以上の工業企業の上半期の増加額は16.3%増で、工業構造の調整に変化が現れ、中国経済は引き続きマクロ調整の初期目標に沿って発展している。
工業・情報化部の関係者は、今年上半期の中国の工業構造調整で最も際立った特徴は、高エネルギー業種の速すぎた伸びが抑えられたこととハイテク産業と設備製造業が引き続き急速な伸びを維持していることだと話す。
統計データでは、今年上半期の工業増加額の約30%を占める鉄鋼、非鉄金属、建材、石油加工、化学工業、電力の6大高エネルギー消費業種の工業増加額の前年同期比伸び率が14.5%にとどまり、昨年を5.6ポイント下回った。一方で高付加価値のハイテク産業の工業増加額は17.6%増になり、前年を0.5ポイント上回った。
高エネルギー消費業種の中で、工業増加額伸び率の低下幅が大きかったのは、鉄鋼、化学工業、非鉄金属業だった。主要高エネルギー消費製品生産量の伸び率の縮小に伴ない、高汚染、高エネルギー消費、低付加価値製品といった製品の輸出量も、前年同期に比べ大幅に下がった。
上半期の鋼材輸出は同20.2%減の2694万トンで、そのうち鋼片輸出は97%減少した。コークスの輸出は同7.5%減の744万トンだった。
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