オンライン取引大手・阿里巴巴(アリババ)網絡有限公司の衛哲最高経営責任者(CEO)はこのほど、同社の新サービス「グローバル輸入プラットフォーム」(Export-to-China)について、「今年の阿里巴巴のプロジェクトの中で最も魅力的なもの。構想に10年、準備に5年、開発に1年かかった」と述べた。
阿里巴巴は今月2日、公式サイトで新サービスを試験的にスタートしたことを明らかにした。これは世界中の企業家および中小企業を対象としたもので、増え続ける中国のバイヤー向けに製品を直接販売するためのサポートを行うというサービスだ。同サービスを通じて、阿里巴巴は中国の中小企業に世界の企業からの輸入という扉を開くことにもなる。
衛CEOによると、グローバル輸入プラットフォームの構築を受けて、阿里巴巴は四大業務の布陣が確立し、業務のカバー範囲が基本的に整った。
四大業務とは「中国から海外」「中国から中国」「海外から海外」「海外から中国」の各業務を指す。うち「中国から海外」への業務は阿里巴巴の創業時からの土台で、現在でも最も中心的な業務となっている。「海外から中国」への業務が今回の新サービスで、過去10年余りにわたり温められてきたものだ。グローバル経済がインフレに直面し、米国経済の衰退がニーズの激減、人民元上昇、原材料コストの上昇といった要因をもたらしたことを受けて、中国企業は輸出が減り、輸入が増加している。世界の、特に中国の貿易構造や貿易環境の変化を踏まえて、阿里巴巴は今回の新サービスを打ち出した。
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