――食糧価格が比較的低い水準となっていることは農民の増収を困難にしているとの見方があるが、これに同意するか。
食糧価格が長期的に低い水準にとどまっていることは、食糧栽培の利益を相対的に低くし、農家の食糧栽培への意欲をそいでいる。中央政府はここ数年で農家支援の政策を強化してきたものの、中国の農村人口は非常に多く、農家や耕地あたりの補助金の額は依然としてわずかなものだ。さらに農業の生産コストが上昇していることも支援政策の効果を帳消しにしている。食糧生産で上げられる利益が比較的低いことにより、南部では米の2期作を1期作する農家が現れ、一部の地域では耕作をやめる農家も出てきている。これは中国の食糧安全をおびやかすことだ。
農産品価格は農民の収入にとって直接的で重要な影響を持っている。統計によると、主要食糧等の農産品の価格が大きく上昇する時期は、農家の収入の伸びが比較的速い時期となり、都市・農村の収入格差が縮小する時期ともなる。主要食糧などの農産品価格が引き続き低い水準で推移すれば、農家の収入を急速に成長させ続けることは難しくなり、都市・農村の収入格差を縮小することもできなくなり、農家の食糧栽培への積極性を引き出すことも不可能となる。
「人民網日本語版」 2008年10月07日 |