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中国金融界、世界的危機で「領土拡大」
発信時間: 2008-10-20 | チャイナネット
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 招商銀行のニューヨーク支店開設から1週間後の15日、世界的金融危機の中心地・米国ニューヨークにまた新たな中国資本銀行――中国工商銀行が進出した。工商銀は同日、米国で一番目の支店となるニューヨーク支店を開設した。「国際金融報」が伝えた。

 国都証券銀行の元アナリストは「このたびの金融危機の中心地に中国資本銀行が進出したことが大いに注目を浴びているが、これを一時的な話題とみるのではなく、中国金融業全体の発展の流れや枠組の中に位置づけて考えるべきだ。実際、中国は早くから金融業界での『領土拡大』を進めている」と話す。

 ある業界関係者によると、ここ数年来、中国資本銀行の発展には二つの重要な局面が現れている。一つは、大手銀行に投資銀行部が設立され、他部門の業務にまたがった業務運営がなされ、証券やファンドへの投資がよく行われるようになったことだ。もう一つは、これまでの中国人民銀行、中国銀行業監督管理委員会、中国証券監督管理委員会、中国保険業監督管理委員会の「一行三会」による分担監督管理制度は基本的に変わらないが、より高いレベルでの協力強化がはかられようとしていることだ。

 金融機関にとって対外投資は重大な戦略の一つだ。2008年6月末現在、工商銀行の営業機関網は世界の15カ国・地域に及び、支店の数は126カ所に上り、銀行代理業務提携を結んだ銀行は122カ国・地域の1360行に達した。07年には中国民生銀行も米国UCB銀行に出資して株式を取得している。中国資本銀行にとって、株式への出資が最も簡便な国際化の常套手段になっている。
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